第五章 サラザール ページ22
初日、はじめの授業は｢呪文学｣通称「妖精の魔法｣なんていう可愛いものだった。先生はフリットウィック先生で背がとても小さく台の上で慌ただしく何かをする様は滑稽を通り越し可愛く見えた。続いて｢魔法史｣これは単調だが、まぁ悪くは無い授業。そして｢変身術｣。マクゴナガル先生の指導のもとマッチ棒を針に変えた。これに関しては自分で言うのもなんだが才能があったみたいだ。
授業は全く問題なく終わる。
問題は何かといえば横に座っている誰かさんのことだ。
｢君、妙に熱心に授業を聞くんだな。こんな分かありきったようなこと｣
ドラコ・マルフォイ
朝から、朝食を食べに大広間へ向かおうとする途中から、私の1人きりになれる時間を壊してくる。今も変身術の授業が終わり、教室を出る準備をしているのだが、必要以上に話しかけてくる。
｢ねぇ、マルフォイ君。マグルの世界からやって来た私みたいな人間に執着してあとをつけ回すだなんて、そんなことをしていて変な目で見られないのかしら｣
彼以外がマグルの孤児院からやって来たことを知っているのかどうかなんて知らないけれど、彼にこの脅しは少しぐらい効くだろう。
昨日リブラとの会話が終わったあと｢マグルの孤児院の居心地はどうだった｣と悔しげな顔をして聞いてきたことを忘れない。所謂負け惜しみだった。
｢ふん、君がマグルの孤児院からあのダンブルドアに引き取られたことなんて知ってるのは僕ぐらいさ。他に知ってる奴がいてもごく僅かさ。父上は出回ってない情報も持ってるからな｣
妙な自信だ。しかし、彼の持っている情報は確かに間違ってはいない。彼の父親には用心しておこう、そう思った。
｢あら、そう。ねぇ、あなたの取り巻きさんたちが待ってるんだからそっちに行ったら？｣
これ以上関わるな、という意味を込めて少し強めに言い、立ち上がる。
今から図書館に行くつもりだ。調べ物の邪魔でもされたらたまったものじゃないし、あまりその件について調べていることを他人に知られたくない。
｢父上から仲良くしてやればいいと、そう言われてる｣
｢それならあなたのお父上にこう伝えておいてくれるかしら？お気遣い感謝致します。しかし過度な接触は控えるように息子様にお伝えくださいってね｣
私はそれだけ言うと早足で教室を出ていった。
友達ができない可哀想なドラコちゃんとその取り巻きくんたちを残して。
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心(プロフ) - とっても面白いです！続き楽しみにしてます！ (2019年7月26日 20時) (
レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
天（あめ）(プロフ) - 黒崎15さん» コメントありがとうございます！！参考にさせていただきますね！ (2015年6月22日 16時) (レス) id: 74490199aa (このIDを非表示/違反報告)
黒崎15 - むっちゃ面白かったよ!!夢主の寮はグリフィンドールがいいとおもうよー!!更新待ってるでーーー!!!!! (2015年6月22日 15時) (レス) id: 3e14d86931 (このIDを非表示/違反報告)
天（あめ）(プロフ) - Reginaさん» コメントありがとうございます！！頑張って更新しますね！！！ (2014年5月5日 21時) (レス) id: 3af1da5c93 (このIDを非表示/違反報告)
Regina - とても面白かったです！ 続きが気になります 更新頑張ってください!! (2014年5月5日 21時) (レス) id: d693d9f1e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天（あめ） | 作成日時：2014年4月28日 21時
