第三章 迷子の正体 ページ13
「これは意図的に作られた模様なの？ 」
「えぇ、あなたが小さいときに付けられたものですよ。」
そう言って、男性は私の腕の模様をそっ、と撫でた。
その時の男性の表情は恍惚としていて、何故だか背中を冷や汗が伝った。
ちょうどその時
「ま、まさかっ……」
眩しい光が部屋を埋め尽くした。
男性は慌てて立ち上がり杖を取り出したようだ。しかし、それは何の意味もなさなかった。
男性は杖を振ることすらせずに後ろに倒れた。
「無事ですかな？」
「……はい」
スネイプ教授の問に一言だけ答える。
すると、スネイプ教授は私の腕の模様が目に付いたのか眉をひそめた。
「それは……隠した方がいいでしょう」
「……スネイプ教授、あの……二つほど質問しても？」
服の袖を直しながらスネイプ教授に尋ねる。本当は2つでは足りないくらいだ。
「なんですかな」
「此処は何処なのかご存知ですか？」
「全く。検討がつきませんな」
「……それでは二つ目、私は何者なんです？」
「それはご自分で調べることですな」
「……そうですか……」
全く役に立ちそうな答えは帰ってこない。
やはり質問は無意味だ、と自分に言い聞かせ黙り込むことにした。
スネイプ教授は黙って、私が身なりを整えるのを見ている。
そして、私がすっかり身なりを正し終えると
「あまりここに長居はよくない。早く移動しましょう。既に一日経っている」
と、スネイプ教授は言うと、メレフをポーチに入れ、私の手を取った。
「目を瞑り、息を止めて」
言われたとおりにすると、バチンッというどこか聞き覚えのある音が耳元で響き、浮遊感を体全体に感じる。
そして、しばらくしてから、体がどこかに着地したのか体の重みがグッとのしかかってきた。
思わずフラッとバランスを崩す。
「もう目を開けてもいいですぞ」
そう言われ、そっ、と目を開ける。
そして目の前に広がった光景に気持ちが高ぶるのがわかった。
大きなお城。寛大で優雅。夜がとても似合うお城だと思った。
それに何処か懐かしいような気がした。昔からこの城を知っているような、不思議な心持ちだ…
よく見ると、ところどころに明かりが見える。誰かいるのだろうか。
しかし、静かで静寂が耳に痛いほどだった。
私が目の前に現れたお城に見とれていると、後ろから声をかけられる。
「どうじゃろうか、これから家になる、ホグワーツ城は」
「……ダンブルドア」
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心(プロフ) - とっても面白いです！続き楽しみにしてます！ (2019年7月26日 20時) (
レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
天（あめ）(プロフ) - 黒崎15さん» コメントありがとうございます！！参考にさせていただきますね！ (2015年6月22日 16時) (レス) id: 74490199aa (このIDを非表示/違反報告)
黒崎15 - むっちゃ面白かったよ!!夢主の寮はグリフィンドールがいいとおもうよー!!更新待ってるでーーー!!!!! (2015年6月22日 15時) (レス) id: 3e14d86931 (このIDを非表示/違反報告)
天（あめ）(プロフ) - Reginaさん» コメントありがとうございます！！頑張って更新しますね！！！ (2014年5月5日 21時) (レス) id: 3af1da5c93 (このIDを非表示/違反報告)
Regina - とても面白かったです！ 続きが気になります 更新頑張ってください!! (2014年5月5日 21時) (レス) id: d693d9f1e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天（あめ） | 作成日時：2014年4月28日 21時
