〇配信者ちゃんと料理 ページ22
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「…とりあえず寝ましょう?少しは良くなると思いますから。」
ましろさんに寝室まで案内してもらう。
ましろさんはあーうん、そうだね!と理解しているか分からない相槌を打った。
もそもそとベッドの中に入り込み、はぁ〜、と息を吐きだすましろさん。ぼうっと空を見つめている。私はベッド横の丸椅子に腰かけさせてもらう。
ましろさんは突然切り出した。
「…ね、楓。」
「はい、なんでしょう」
「配信してもいい…?」
は?
いや待て、今なんで言った?配信?病人が?
絶対ダメだろ、そもそも目の前に助手がいる状況で何故それを言った。私が許すとでも?
「ダメに決まってます。早く寝てください」
「ケチぃ〜」
軽く唇を尖らせ、そっぽを向くましろさん。
我儘姫だ。
周りを見渡してみる。配信機材は…一応あるんだ。というか、ここはましろさんの何なんだ?本住居?
まあ聞いてみるのが一番早いか。
「…ましろさ、あ…」
ましろさん、と言いかけたところで口が止まる。
彼女はすやすや、と擬音が似合うくらいに柔らかな顔で眠っていた。
…おかゆでも作ってみるか。
「…あつっ」
…ここで料理スキル皆無が発動するとは。ましろさんといる限り発動はないと思っていた。
ましろさんの本住居?のキッチンは綺麗だった。埃傷一つない。言ってしまえば、料理道具もあまりなかった。ピーラーもないし、フライ返しもない。
これはましろさん、ここでは料理しないのか。
幸いおかゆは米と卵、だしあたりで出来るとレシピに書いてあったので、冷蔵庫にほとんど物がなくても作れた。次の手順は、とスマホを覗く。ねぎを散らして終わり、と。
結構簡単だな。
ましろさんはまだ起きないだろうし、蓋をしておこう。
時計はもう16時を指している。来たのが14時頃だから、…結構時間経ったな。
そう思いながら、ましろさんの寝ている部屋にお邪魔した。
………が。
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優夜@skpr/Bsc(プロフ) - 零麗さん» 名前は大丈夫ですよ!書いてくださり有難うございます! (2021年10月9日 1時) (レス) @page21 id: 78f7faa116 (このIDを非表示/違反報告)
零麗(プロフ) - 優夜@skpr/Bscさん» わわ、素敵なシュチュエーションありがとうございます…!書かせていただきます!また、大好きとお言葉を頂けて嬉しい限りです!これからも頑張っていくので、よろしくお願いします…!! (2021年10月8日 7時) (レス) id: 85454a74f4 (このIDを非表示/違反報告)
優夜@skpr/Bsc(プロフ) - 配信者ちゃんが風邪引くシチュとか、親友と配信者ちゃんがばったり会うシチュはどうですか…?楓が「あれ、配信者ちゃん来てない。珍し」って心配するとか…。あ、すみません、この作品大好きです、頑張ってください! (2021年10月7日 22時) (レス) @page19 id: 78f7faa116 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:零麗 | 作成日時:2021年9月18日 17時