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「明日?はい、お願いします。東天宮町駅前で。はい、神山樹っていう茶髪の男と、白い髪の女の子がいると思うので。はい、はい…はい、さようなら。…明日空いてる?」
「おれは空いてる。」
「…いとも、空いてる。」
じゃあ明日、駅前で10時から会えるって。名前は赤根璃子さん。要件は知らないけど、とつぶやくそらさん。
明日、10時…覚えた。
「やば、私これから大学だから。午後補習。んじゃ、さいならね。」
腕時計を見て、そそくさとその場を離れるそらさん。
優しい人の周りには、優しい人が多いの?
「やったな、絲ちゃん!宗太郎さんに報告しに行こう!」
いとたちが探し始めてから駅に戻った宗太郎さんに報告するため、いとたちは駅に戻った。
9時45分。
待ち合わせには時間より少し早く行くべきですよ、と称人さんに教えてもらったので、出来る限り早く東天宮町駅前へ行くと。
「…おはようございます、樹さん、宗太郎さん。」
「絲ちゃんおはよう。」
「おはようね、絲ちゃん。」
お二人ともにこやかに返してくれる。
えっと、今は50分だから、あと10分。なにかすることもないな、と思っていると。
「あら、みなさん先に来てらっしゃった、ん、で…す……ね………」
おそらく璃子さんと思われる人物は、宗太郎さんを見ると氷の中のように固まってしまった。
「宗太郎さん!?宗太郎さんですよね!?なんで…」
「ずっと、お礼が言いたくて待っていたんですよ。いつもわたしに優しくしてくださっていましたからね。」
前みたいにしゃがれた声じゃない、はっきりとした声で宗太郎さんは言った。
璃子さんはようやく解凍されると、何度も瞬きをして、宗太郎さんに触れようとする。
しかし、宗太郎さんは幽霊。すかっと、その手は空を切った。
「やっぱりこの人だったっぽいな」
小声で樹さんが言う。いとも、それに返す。
「…うん、よかった。今、宗太郎さんも璃子さんも、…樹さんも、幸せそう。」
「えっ、おれも?まあ嬉しいけどね。絲ちゃんもよく見てるなぁ。そういう絲ちゃんも、ちょっと口角上がってるねぇ。」
慌てて自分の頬に手をやる。なんだか、恥ずかしかったから。
すると、宗太郎さんの声が少し響く。
「おっと…どうやら、未練が果たせたから成仏、出来るようですね…。ふふ、
ぼんやりとその場が光り、思わず目を瞑ったその一瞬で宗太郎さんは跡形もなく消えてしまっていた。
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零麗(プロフ) - 翔べないペンギンさん» 返信大変遅くなってしまってすみません……! ありがとうございます、とてもうれしいです☺️すごく絲らしくて、地蔵さんとの絡みが見ていてとても微笑ましいです(*´∀`*)ご報告、ありがとうございました🙇♀️🙇♀️ (2022年5月20日 16時) (レス) id: aed0a05f81 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - コメント失礼いたします。事後報告になってしまいましたが、路地裏の百物語企画の派生作品にて絲ちゃんをお借りさせていただきました。何か不都合、キャラ崩壊している等ございましたら遠慮なく御連絡ださい。訂正修正いたします。 (2022年5月3日 14時) (レス) @page3 id: 5cd6e12329 (このIDを非表示/違反報告)
零麗(プロフ) - 海華@国語小テスト32点さん» ありがとうございます~!もちろんです!後でそちらのボードにお伺いさせていただきますね! (2021年7月23日 15時) (レス) id: 85454a74f4 (このIDを非表示/違反報告)
海華@国語小テスト32点(プロフ) - あの、ぜひ僕のキャラと仲良くしていただきたいです! (2021年7月23日 14時) (レス) id: ea2b900886 (このIDを非表示/違反報告)
mitarasi(プロフ) - 零麗さん» 分かりました!お待ちしております。 (2021年7月21日 22時) (レス) id: 1c322805f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:偽名(to.リア友) | 作成日時:2021年7月19日 14時