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緑 side

「…ごめん」

謝って済む事じゃ無い。

玄関先で、フローリングの上で、目を覆いたくなるような惨状。

自分が一番大事な人になんて事したのか。

それぐらい、判ってた。

だけど…。

「なんか、最近こんなんばっかりやな」

イテテ、とボヤきながら体を動かすヤス。

ホンマにそう。

何やってんねん、俺…。

「ごめんなぁ…ヤス…」

「ホンマや…そのうち、ヤリ潰されてまうわ」

伏せた体を横向けにして、他人事みたいに言うてる。

「ほれ、シャワー連れてって」

ヤスが、俺に手を伸ばす。

「ヤス…」

「言うとくけど、おれ動かれへんからな」

その手を取って、ゆっくりと抱き起こし、抱えたまま、風呂場に運んだ。

*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚**☆*:;;;:*☆*:;;;゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚

空の湯船に二人で座り、シャワーでヤスの背中にお湯をかける。

「なぁ、おーくら…」

湯気の中、ヤスが俺に話しかけた。

「おれ、おーくらが俺にしとき、って言ってくれた時、ホンマに嬉しかったねん」

淡々と、いつもの口調で。

「おれ、おーくらが好き」

「…ヤス」

「ごめんな、ホンマにそれだけやねん」

「おーくらに何もしてあげられへん…赤ちゃんかて、作られへん…どころか、ご飯すら作られへんしなぁ」

目の前が、ぼやけるのは、きっと…湯気のせいだけじゃなく。

「せやけど…一緒におってな?」

クシャッと、音がしそうな笑顔で一瞬、俺の方を振り仰いで。

「そうしてくれたら…嬉しいなぁ…」

それだけ言うと、ヤスは俺の胸に体を預け、コテンと寝入ってしまった。

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設定タグ:倉安 , まるすば , ヨコヒナ   
作品ジャンル:恋愛
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蒼乃碧(プロフ) - mimiajioveさん» コメントありがとうございました!ようやく移行完了でございます!良かったらまた読んでやってくださいませm(__)m (2018年7月19日 15時) (レス) id: b2e7866667 (このIDを非表示/違反報告)
mimiajiove(プロフ) - シヨウヨ2楽しみです!頑張ってください! (2018年7月11日 2時) (レス) id: 15ac791737 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蒼乃碧 | 作者ホームページ:   
作成日時:2017年9月3日 8時

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