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緑 side
驚異の巻で、仕事が早く終わった。
…もとい、終わらせた。
ヤスとふたりだけ、先に送って貰った。
「ええん？」
並んで座った車のシート。
「うん…お邪魔します」
って、可愛らしい声で答えるヤス。
前向いたまま、顔を見ずに尋ねたけど、どんな顔して答えたんやろ。
着いたら鍵開けて、すぐにヤスを家の中に入れた。
ドアが閉まった瞬間…後ろから、抱きしめた。
「あ」
「やっと、ヤス…俺んとこ来てくれた…」
「…ごめん…」
「ずっと待っとったんやで？…ヤス」
大事なことや。
腕の力を緩めると、ヤスはゆっくり振り向いてくれた。
「…ん？」
「好きや」
「おーくら…」
「初めてちゃんと言うたわ。ごめんな、今まで」
ヤスの両目から、綺麗な雫が粒になって、いくつも溢れた。
「ごめんは、おれの方や。それやのに、好きやなんて…」
「ヤス、泣かんで？」
勿体無い気がして、その雫に
「好きなん、ずっと…前から」
「おーくら」
「せやから、もうフラフラ…せんといて？」
「フラフラ？」
やっと泣き止んだヤスが笑う。
「うん…だからもう、どこにも行かんと、俺だけにしとき？」
…やっぱり俺はヘタレや。
こんな時でも弱気の虫が出てしまう。
ホンマやったら、もっと安心する言葉を伝えるべきやったんやろうに。
せやけど。
「うん、そうする」
ヤスは、俺の胸に顔を埋めて…そう答えてくれた。
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蒼乃碧(プロフ) - mimiajioveさん» コメントありがとうございました！ようやく移行完了でございます！良かったらまた読んでやってくださいませm(__)m (2018年7月19日 15時) (
レス) id: b2e7866667 (このIDを非表示/違反報告)
mimiajiove(プロフ) - シヨウヨ2楽しみです！頑張ってください！ (2018年7月11日 2時) (レス) id: 15ac791737 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼乃碧 | 作者ホームページ：
作成日時：2017年9月3日 8時
