私だけ見ててよ ページ3
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呼び鈴を鳴らせばすぐに開く扉。
「おじゃまします」
「…ん、ん?」
玄関のドアを閉めた私を一瞥して一未が首を傾げる。
「な、なに?」
「…髪切った?」
お、気付いた。
「うん、切った」
「服もなんか、いつもと違う…あと化粧も」
「…さすが刑事」
「急になんでだ?何かあったか?」
見た目の変化には気付くのに、どうして肝心なところで鈍感なんだろう。
「…べつに」
「まさかとは思うけど、白石のことじゃないよな?」
突然核心を突かれてどきっとする。
「あいつ、確かにぐいぐい来てたよな」
そう言って笑う一未
その瞬間、私の中で何かが弾けた。
「何がおかしいのよ!全然おもしろくないし!何が、『陣馬さんって、すっごくお綺麗ですね!』よ?一未の肩に手なんて置いちゃってさ?一未も一未でデレデレしちゃって。全然意味わかんないし、大体一未を飲みに誘うなんて、」
「待て、待てよ」
止まらない私の言葉を制するように掴まれた手首。
「…何よ?」
「言っとくけど、一緒に飲みに行ったりなんてしてないし、あいつは研修を終えて捜査共助課に配属になった」
まるで私の聞きたかったことを読み取ったかのように答えた彼を見つめる私は、たぶんすごくバカみたいな顔をしている。
「…ほんと?」
「本当だ。だけど、Aを嫌な気持ちにさせたなら謝る。悪かった」
なんだか自分がすごく幼稚に思えて、少し恥ずかしい。
「…ごめん、一未」
「なんでAが謝るんだよ」
そう言って抱きしめられる。
「俺はA以外興味がない」
そんなこと頭の上で言われたら、余計なことは何も考えられなくなる。
「…よかった」
「あと髪型、似合ってる」
もうこの人は、私をどこまでドキドキさせたら気が済むんだ。
抱きしめられるまま、一未の匂いを吸い込む。これは私しか味わえない恋人の特権だ、そんなことを思いながら、その匂いを堪能する。
(ちなみに俺とAが付き合ってることは、あの時遭遇したあとすぐ、伊吹が偶然ばらしてた)
(陣馬さん含めた分駐所一同、志摩とAはお似合いだっていう意見で一致してたよな)
──────────
陣馬の娘、恋人夢主。4機捜に研修で可愛らしい女性が来た。研修生は志摩にベッタリ。夢主は嫉妬、部署の先輩に相談し飽きられないように服装や髪型を変え努力する話
リクエスト、ありがとうございました。
ドラマが終わってしまって
すっかりロスです( ; ; )
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瑠璃 - 夢主はなんでそうなったのかわからない。食べきれないので先輩や仲良しの後輩、桔梗達に差し入れする。人気に悩む志摩さんお願いします。 (2020年9月20日 9時) (レス) id: 9070337cc8 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - 志摩さんリクエスト。陣馬の娘、恋人夢主。飽きられないよう努力継続。志摩と付き合ってから益々綺麗になる。努力もあって可愛いさも増す。先輩の夢主に勝てる女性はいないっと言葉の通り、色々な部署で人気になった話し。差し入れや告白がたえない。 (2020年9月20日 9時) (レス) id: 9070337cc8 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - リクエストありがとうございます。志摩さんにやり返されちゃいましたか(笑)されるがまま、夢主に弱い志摩さんを書いてくださりありがとうございます。また、リクエストお願いします。 (2020年9月20日 9時) (レス) id: 9070337cc8 (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - 瑠璃さん» リクエスト、更新が遅くなってしまってすみません。今回も書いていて楽しいリクエスト、ありがとうございました。気に入っていただけると嬉しいです(^ν^) (2020年9月20日 1時) (レス) id: 9d1fcda077 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - ふわふわとした甘さのお話もいいですね。可愛いらしいお話、ありがとうございます。読んでてキュンとしました。更新、楽しみにしています。 (2020年9月15日 7時) (レス) id: 9070337cc8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りり | 作成日時:2020年9月13日 6時