二十二話 ページ29
凪 side
『.....じゃあ凪君、また帰りにね』
「うん。Aも勉強頑張るんだよ」
そう妹に軽く手を振って三年棟へと移動する
俺の妹であるAがこの高校に入学して早一週間。
でも何故か入学二日目から晩御飯の進みは遅いし、食欲もなさげ。一日目は俺の後輩たちと遊んだり新しい友達と遊びに行ってたというのに。
それから一週間が経った今も尚、その原因がわからない。
ってか、兄ちゃんにぐらい教えてくれたっていいじゃんか？
悩みがあるなら言って欲しい、原因が俺なら直すし解決出来るよう努力する。
聞いても濁されるばかりで地味に傷付く。
俺なんかした？友達関係？....いじめ？いやいやあの子に限って.....いや、それを利用されて逆にあり得る。
どうしたら話してくれるのかな。
「あ、凪！／さん」
眉間のシワが寄ってしかめっ面になっていたとき、後ろから名前を呼ばれる。
「.....！マンちゃん、ゾム！」
「眉間にシワ寄ってるめう。ブスになるで？」
「凪さん今度遊び行こ、な？な？」
後輩であるゾムが俺の周りを子犬のようにウロウロと忙しなく動き、マンちゃんはのんびりと近くに寄ってきて毒を吐いてくる。
「分かった分かった今度どっか行こうな。
さて、君ら美味しい飴をやろう。オススメのやつ」
二人の言葉に応答し眉間の寄りを直しつつ鞄から飴を差し出す。
ちなみにミルク抹茶とオレンジ味。俺の好きなやつだったけど、二人とも貰ってくれた。
「やった、あざーす！」
「凪の持ってくるやつ大体当たりよな。有り難く貰うわ〜」
「いえいえ」
二人が顔を綻ばせるのを見て俺もつい破顔してしまう。
「ってか、凪は何であんなに怒っとったん？凪があんな顔すんの珍しいわあ」
「えっ、怒ってない.....いや、怒ってんのかもしれないな。うん、怒ってます俺！」
「情緒不安定やね。どしたん？」
「ちょっと妹のことでね〜？あっ！ゾム、確か妹と遊んだって聞いたけど本当だよな？」
「えっ、あー！Aのことやろ？遊んだで」
パッ、と花が咲くように笑ってゾムは遊んだときの内容を嬉々として話してくれた。
・人懐っこくて気遣い出来る。
・物怖じせずに話してくれるし面白い
・ゲームめっちゃ上手くてプロ
等々、色々嬉しいことを言ってくれた。
本当に、何で、何があったの？
兄ちゃん、分からないよ。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿
急な時間経過すいません。
続く
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お星 - うわーすごいいい話じゃないですかぁ（泣）体に気をつけながら頑張ってください''い''（泣いています） (2020年7月19日 21時) (
レス) id: 7b09c37ff3 (このIDを非表示/違反報告)
雨桷(プロフ) - あああ泣かないで下さい（泣）過去編が上手くまとめられなくてどうしようと思ってたのですがそう言ってくれる方がいて嬉しいです( ；∀；)これからも頑張ります！ (2020年4月30日 19時) (レス) id: 74dfe25e8a (このIDを非表示/違反報告)
あんり - う゛う゛う゛(泣)感動しました...過去編とかまーじで涙腺ガバガバでしたわ...更新無理せず頑張ってください！ (2020年4月30日 9時) (レス) id: 4620368618 (このIDを非表示/違反報告)
雨桷(プロフ) - 眠い日とさん» コメントありがとうございます！全部が好きなんて嬉しいお言葉で照れますね！影の藻って、マニアックな場所にお隠れになっているようなので私も今からそちらに走っていきますので少々お待ちを！ (2020年4月28日 9時) (レス) id: 74dfe25e8a (このIDを非表示/違反報告)
眠い日と - コメント失礼しますこの作品すごく面白いですね！語彙力がないんで細かく言えないですが、全部が好きです！これからも無理せず頑張って下さい！自分は影の藻から応援してますので！ (2020年4月27日 22時) (レス) id: 135cca5399 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨桷 | 作成日時：2020年3月31日 11時
