ロリショタ日記

(遅いけど)七夕記念！〜儚き願いを星に託して〜 ページ4

あれから数十時間後。
凶悪な願いや、無理があり過ぎる願いを除いた『選ばれた願い』が、彦星に抱えられていた。

「あぁ！終わった」

織姫は思いきり伸びをして、欠伸をする。

今年は一段と多かった。
1人がいくつも願いを書いていたりしていたから。

「結局、織姫のも入れて、2705枚だね」

つまり、何億と溢れる願いの中、叶えられるのは2000程度。
世の中の現実なんて、そんな物だ。

毎年、減っていく。
幸せな願いは。
星に選ばれた願いは。

僕達の手によって。

でも、“下の世界”を守る為。

「……し？…もーし」

あれこれ考えていたせいか、織姫の言葉に気が付かなかった。
時計を見ると、神様に願いを届ける時間を除いて、1時間程度しかない。

「あと少ししか一緒いられないわね……」

一分でも、一秒でも、君と一緒にいたい。

そんな事を思いながら足を進めた時。

『ふぉふぉ、その心配はいらんぞ』

宇宙が光って、聞き覚えのある声が響く。

「この声……神様…？」

神様が、宇宙から輝く姿を表した。

「なぜわざわざこちらに…？」

彦星の質問に

『いや〜良いものを見せてもらったからのぉ』

そう言い、神様は私の短冊を見た。
恥ずかしくて、今すぐにでもその短冊を奪い取ってやりたかったけれど、叶ってほしいから

私の願いを見ていない彦星は首を傾けている。
そんな彦星を置いて、神様は彼方へと消えていった。


私も、様々な願いに愚痴を吐きながらも、努力をせずに、ひたすら星に願う愚かな星の1つだったのだ。

願いは、努力をしなくては叶わない。
願いは、自らで掴まなくては叶わない。



でも、もし少しでも叶う可能性があるのなら。

叶って欲しい。

私の“願い”






『来年は彦星ともっと長く、楽しく一緒にいられますように』

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