兄の心妹知らず ページ36
「さて、今回の作戦の成功はAちゃんがある程度僕の考えを汲んでくれたお陰だからね。利用する様なことをしたお詫びと、働きぶりを評価して…はい。」
はい、と手渡されたのは、星だった。
魔法騎士の階級を上げるために必要になる星。
この数が多いほど、個人の階級は上がり団としての評価にも繋がる。
「ありがとうございます」
何とも軽い感じで渡されたが、とても大切なものなので丁重にお受けした。
「それじゃあこの者たちは僕が引き受けるから、君はもう帰っていいよ。お疲れ様！」
「あ、」
そう言われて連中を魔法帝に引渡し、帰ろうとした時ある事が頭を過ぎった。
「それじゃあ入団試験の回復責任者っていうのも、今回限りでしょうか？」
あれだけ多くの受験生相手にまた来年と言ったのに私が居ないなんて……
…まぁ、別に困らないか
「あぁ、そうだったね。」
言い忘れてたと言って魔法帝が補足する。
「今年になって担当者が引退してしまったのは本当だよ。だから出来ることならこのまま来年以降もお願いしたいんだ…」
それに、といって魔法帝は私に詰め寄り例によって手を握ってブンブンと振り回す。
「今日の回復魔法！！凄かったよー！！
遠距離からでもあれだけ正確な治療が出来るなんて…
それに、身体の傷だけじゃなくて衣服までって最早魔別の魔法みたいだねー！！あと、帰り際に皆に何か配ってたよね！！？あれは一体なんの魔法なのかなー！？」
私の拘束魔法から、魔法帝の時間拘束魔法に移し替えた賊を放ったらかしにして怒涛の質問攻めを繰り広げる魔法帝。
いや逆に今まで我慢できていたことの方が珍しいのか…。
「……"日輪創成魔法 金烏からのはなむけ"」
「おおおー！！！これだよ！！凄いね！！手に何か持っているのが魔法の効果かな！！？」
見たい、という視線に負けて私は魔法を発動する。
現れた金色に輝く小さな太陽のようなカラスに魔法帝は息が荒くなっている。
「この手に持っているのが、それぞれ回復、道案内、弱体無効化の効果をもつ日の玉です」
「なるほどー！！！じゃあみんなに配ってたのはこの"回復"だね！？試験会場で使ってたのとは何が違うのかな！！？」
「…試験会場での魔法は"元の状態に戻す"魔法。こっちは"元の状態に付与する'魔法です。似ていますがとくに怪我をしている訳では人に使うなら"金烏からのはなむけ"の方が向いているんです」
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ふーじー。(プロフ) - コメント下さった方々、ありがとうございます！続編の方もよろしければお願いします( ´ ` ) (2020年10月21日 21時) (
レス) id: 594ed5f1a0 (このIDを非表示/違反報告)
メガネコ(プロフ) - こんにちは！！とっても面白くて素敵なお話だと思いました！！ これからも、更新楽しみに待たせていただきますね！！ (2020年10月15日 14時) (レス) id: acba606f80 (このIDを非表示/違反報告)
MAER - 面白いです!更新頑張って下さい､､! (2020年10月12日 16時) (レス) id: 7446762651 (このIDを非表示/違反報告)
ふーじー。(プロフ) - コメントくださった方ありがとうございます！嬉しいです！これからも頑張ります…！ (2020年10月8日 19時) (レス) id: e1e44de3d6 (このIDを非表示/違反報告)
ミノル - 悩むフエゴレオンさんが、可愛い！！サイコーです！嗚呼、マジ尊い、、更新ありがとうございます！！ (2020年10月7日 18時) (レス) id: 6c7edba7fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふーじー。 | 作成日時：2020年9月30日 0時
