入団試験 ページ32
ブワアァ…！！！
ざわめく受験生たちの目の前で、負傷した受験生に輝く朝日のような魔が降り注ぐ…というよりも、魔の塊にドッと包まれるというほうが相応しい。
「な、なんだ？！」
「この光…あたたかい……」
「回復魔法だぁ！！」
Aが放った魔法のお零れに触れた受験生は、それによってこれが回復魔法であると理解する。
"日輪回復魔法
触れたものの傷･魔力を回復し、簡単なものであれば衣服などもまとめて治療…と言うよりも"衰える前の姿"へ戻すという、一発で形成逆転を狙える魔法だ。
「すごい…あんな所から…」
そんな声が受験生の内の1人から上がった。
Aはフエゴレオンの後ろから1歩も動いていなかったのだ。
ただ静かに魔導書を開いてとてつもない魔を放っていた。
そのままAが手を前に延ばし、スっと左へ動かせば、光に包まれた負傷者も同じように浮遊し、会場の端へ運ばれた。
「……フッハ…？」
そして光がすっと引いた途端、完全に意識を失っていたはずの受験生は目を覚ました。
「すげぇ！！もう目覚めたぞ！！」
「傷どころか服の汚れすらも消えているんじゃないか！？？」
「これなら安心して戦える…！！」
受験生たちから口々に安堵や称賛の声が聞こえた。
「みんな彼女の実力は分かって貰えたかな？」
どよめく受験生にヴァンジャンス団長が声をかけた。
それに続いてお兄様も立ち上がる。
「Aは一等上級魔法騎士だ！実力は我ら団長にさほど引けを取らない！！なによりもこの私の妹だ！
腕の良さは私が保証しよう！！
さぁ、存分に戦え！！！！」
お兄様の激に受験生たちはその目に闘争の炎を宿す。
やはり団長の発言は説得力が違うな…
そんなことを思いつつ、前に立つ団長2人に感謝の意を述べ、私も受験生に向かう。
「ありがとうございます、お二人とも。
…みなさんには、来た時よりも元気になって帰って頂きますので……」
そこまで言ったとき、先程の試合で勝ったはずの少年…よく見ればそれは私が初めから何となく注目していた彼だったが…その人も同じように眩い光で包み込む。
「安心して、暴れて下さいね」
ニッコリと笑って告げた。
その時にはもう光は消え、少年は
「うおおおお！！すげぇぇ！！！
なんか、体の疲れが消えたような？！！」
そんなことを叫びながら、ブンブンと大きな剣を振り回していた
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ふーじー。(プロフ) - コメント下さった方々、ありがとうございます！続編の方もよろしければお願いします( ´ ` ) (2020年10月21日 21時) (
レス) id: 594ed5f1a0 (このIDを非表示/違反報告)
メガネコ(プロフ) - こんにちは！！とっても面白くて素敵なお話だと思いました！！ これからも、更新楽しみに待たせていただきますね！！ (2020年10月15日 14時) (レス) id: acba606f80 (このIDを非表示/違反報告)
MAER - 面白いです!更新頑張って下さい､､! (2020年10月12日 16時) (レス) id: 7446762651 (このIDを非表示/違反報告)
ふーじー。(プロフ) - コメントくださった方ありがとうございます！嬉しいです！これからも頑張ります…！ (2020年10月8日 19時) (レス) id: e1e44de3d6 (このIDを非表示/違反報告)
ミノル - 悩むフエゴレオンさんが、可愛い！！サイコーです！嗚呼、マジ尊い、、更新ありがとうございます！！ (2020年10月7日 18時) (レス) id: 6c7edba7fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふーじー。 | 作成日時：2020年9月30日 0時
