検索窓
今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:10,557 hit

使い魔獲得 ページ15

「私は紛れもなく、ナベリウス・カルエゴだっ!!」


高らかに宣言するカルエゴだったが、Aの弄りは留まることを知らない。



「あはっ!だったら尚更面白いですよ!!
あのカルエゴ卿が…ぷぷぷ、使い魔に…!」




そしてカルエゴの身体をモフモフしながらAは続ける。



「それに、このフォルム…!
角ちっちゃ…!羽だって、虫みたいに…パタパタって…くくっ!あ、目付きの悪さはいつものカルエゴセンセですかね?ふふっ!」



「貴様…っ!いい加減に…!?」



怒り心頭のカルエゴだったが、次のAの行動にぎょっとする。



「ほれほれ、グリフォンちゃーん、おやつですよぉ」



あろう事か自分が召喚したグリフォンにカルエゴを差し出したのだ。


《??くぅーん》



すると、その厳つい見た目からは想像できないような甘えた声でAに擦り寄ったあと、不思議そうにカルエゴを見て、猫パンチのごとくちょんちょんと突き始めた。


そして大きく口を開いた。


小さなカルエゴを丸呑みできるくらいに大きく。




「な!?よせ、やめんか…ッ!!」




もちろん私は本気でグリフォンに喰わせるつもりなんて無かったが、少しやりすぎたようで、カルエゴは手からするりと抜け出て怒りを露わにする。




「ふざけるな、貴様ァ…!!」


「!」



いくら使い魔の姿になっていたとしても、彼は教員。
私たちよりずっと高位階(ハイランク)の悪魔なのである。


その迫力に流石のAも少し怯む。


「こわーい、入間くん、助けて?」


が、直ぐにいつもの調子に戻り、入間の後ろに隠れた。



「え!?ちょ、僕ですか…!?」



焦る入間に対してやはりAは落ち着き払っていた




「今すぐ契約を解除しろ…ッ!!
さもなくば…ッ…ぶぇああああ!!」


「先生ーーー!!!」



入間に襲いかかろうとしたカルエゴに落雷の如く処罰(しつけ)が下った。



「ふふ」



再び地面に落ちたカルエゴを見てAはニヤリと笑い、ス魔ホを取り出してカシャと写真を撮った。




やっぱり、使い魔状態のときは入間くんには逆らえないみたいだねぇ





「身体を張って"しつけ"がどういうものか教えてくれて、ありがとうございます」




最上級の笑顔を残してAは部屋を後にした。



「入間くん、また明日ね」




扉の前で振り返って手を振ったAを、入間はただ呆然と見送るのだった……

終わり ログインすれば
この作者の新作が読める(完全無料)


←入間の使い魔



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (14 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
23人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

にゃ−ちゃん - とても面白かったです!更新楽しみにしてます! (2021年5月23日 22時) (レス) id: e414f5566f (このIDを非表示/違反報告)
mei(プロフ) - 更新頑張ってください…応援してます。 (2021年5月11日 5時) (レス) id: 7cfed39eff (このIDを非表示/違反報告)
みゅーと - 面白いっすねこれからも更新がんばってくださいね (2020年4月27日 23時) (レス) id: c22a47d948 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ふーじー。 | 作成日時:2020年3月25日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。