使い魔獲得 ページ15
「私は紛れもなく、ナベリウス・カルエゴだっ!!」
高らかに宣言するカルエゴだったが、Aの弄りは留まることを知らない。
「あはっ!だったら尚更面白いですよ!!
あのカルエゴ卿が…ぷぷぷ、使い魔に…!」
そしてカルエゴの身体をモフモフしながらAは続ける。
「それに、このフォルム…!
角ちっちゃ…!羽だって、虫みたいに…パタパタって…くくっ!あ、目付きの悪さはいつものカルエゴセンセですかね?ふふっ!」
「貴様…っ!いい加減に…!?」
怒り心頭のカルエゴだったが、次のAの行動にぎょっとする。
「ほれほれ、グリフォンちゃーん、おやつですよぉ」
あろう事か自分が召喚したグリフォンにカルエゴを差し出したのだ。
《??くぅーん》
すると、その厳つい見た目からは想像できないような甘えた声でAに擦り寄ったあと、不思議そうにカルエゴを見て、猫パンチのごとくちょんちょんと突き始めた。
そして大きく口を開いた。
小さなカルエゴを丸呑みできるくらいに大きく。
「な!?よせ、やめんか…ッ!!」
もちろん私は本気でグリフォンに喰わせるつもりなんて無かったが、少しやりすぎたようで、カルエゴは手からするりと抜け出て怒りを露わにする。
「ふざけるな、貴様ァ…!!」
「!」
いくら使い魔の姿になっていたとしても、彼は教員。
私たちよりずっと
その迫力に流石のAも少し怯む。
「こわーい、入間くん、助けて?」
が、直ぐにいつもの調子に戻り、入間の後ろに隠れた。
「え!?ちょ、僕ですか…!?」
焦る入間に対してやはりAは落ち着き払っていた
「今すぐ契約を解除しろ…ッ!!
さもなくば…ッ…ぶぇああああ!!」
「先生ーーー!!!」
入間に襲いかかろうとしたカルエゴに落雷の如く
「ふふ」
再び地面に落ちたカルエゴを見てAはニヤリと笑い、ス魔ホを取り出してカシャと写真を撮った。
やっぱり、使い魔状態のときは入間くんには逆らえないみたいだねぇ
「身体を張って"しつけ"がどういうものか教えてくれて、ありがとうございます」
最上級の笑顔を残してAは部屋を後にした。
「入間くん、また明日ね」
扉の前で振り返って手を振ったAを、入間はただ呆然と見送るのだった……
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←入間の使い魔
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にゃ−ちゃん - とても面白かったです!更新楽しみにしてます! (2021年5月23日 22時) (レス) id: e414f5566f (このIDを非表示/違反報告)
mei(プロフ) - 更新頑張ってください…応援してます。 (2021年5月11日 5時) (レス) id: 7cfed39eff (このIDを非表示/違反報告)
みゅーと - 面白いっすねこれからも更新がんばってくださいね (2020年4月27日 23時) (レス) id: c22a47d948 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふーじー。 | 作成日時:2020年3月25日 12時