みんなの使い魔 ページ11
「あの、危険はないんですか…?」
1人の真面目な生徒から質問が出る。
そしてそれは入間も注目の内容だった。
「愚問だ。隷属可能な種族を呼び出し、使役する…それが使い魔だからだ…。」
そういってカルエゴは質問を一蹴した後もし、と続ける。
「もし、使い魔が主人に歯向かえば…」
バチィン!!!
次の瞬間、あの説明セットに出てきた使い魔の部分には穴が空いていた。
「
それほどまでに濃い血の契約なのだ…」
おお、と生徒たちから声が漏れた。
「心してかかるように」
説明を終えたカルエゴはそう言いながら入間の横を通り過ぎていった。
「敵意むき出し、ですね…あの男…」
「入間くん嫌われちゃってるね?」
「いや、お前の方がよっぽど嫌そうだったが!?」
「あはは…(入学式での騒ぎがよっぽど気に入らなかったんだな…)」
ここでひとつ言っておくと、カルエゴは入間が嫌いな訳ではない。
正確にいえば、入間を嫌いになった原因が別にあるのだが…
しかし、入間には諦め癖が着いているので、仕方ないと受け止めているのである。
「ご命令とあれば突撃しますが!?」
そんな入間の顔をみて、アリスは目を輝かせる。
「いや、ダメダメ!!」
「じゃあ私が行こうか?」
「それはたぶんもっとダメ!」
「そこ!早く並べッ!!」
いつもの言い争いをしていて、カルエゴに怒られてしまった3人は、入間が止めたのもあって、大人しく使い魔召喚の列に並ぶ。
「入間くんの使い魔どんなのかなー?」
「恐らくとても
「それは、どうかな……?」
期待が膨らむ2人に入間は焦る
なぜなら入間は人間であり、使い魔など出せないからである!
「かわいいー!」「わー!私の使い魔〜!」
「カッコイイだろー?」「すげー!」
周りを見れば、それぞれが個性豊かな魔獣を次々に召喚していた。
「次、アスモデウス!」
入間が周りに気を取られているとアスモデウスの番になっていた。
ガリっ、と指を噛んでその血で手早く羊皮紙に円を描き、ロウソクに焚べる…
すると、他の生徒よりも煙が大きく膨らみ、カッと光った。
「なになに?」 「すげー!」
「(…ゴルゴンスネーク。
流石はアスモデウスの家系と言ったところか)」
そこにはアリスの身の丈よりも大きく、尻尾の先に炎を宿した蛇がいた。
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にゃ−ちゃん - とても面白かったです!更新楽しみにしてます! (2021年5月23日 22時) (レス) id: e414f5566f (このIDを非表示/違反報告)
mei(プロフ) - 更新頑張ってください…応援してます。 (2021年5月11日 5時) (レス) id: 7cfed39eff (このIDを非表示/違反報告)
みゅーと - 面白いっすねこれからも更新がんばってくださいね (2020年4月27日 23時) (レス) id: c22a47d948 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふーじー。 | 作成日時:2020年3月25日 12時