7 ページ8
「んで、纏めると秀次とか太刀川さんとかと同じ4年前くらいに入隊して、すぐ技術開発室言ったらしい。てかそこに入れるためのスカウトらしい?」
昨日三輪から聞いた内容を要約して話す米屋の話を必死に頭の中でまとめながら出水は聞いていた。
三輪曰く昨日あった翠月は元から技術者としての才能が高く技術開発室の初期メンバーとして迎えたかったが未成年をメンバーにするには保護者の許可が必要である。まだ立ち上げの計画途中であるボーダーが信用されるはずもないので一次侵攻後戦闘員という形でスカウトし、その後技術開発室に行ったらしい。
「なんか結構すごい人らしい」
「らしいって。まぁあんだけでかい部屋独り占めしてるし、そうかって感じだけな」
昨日、あの部屋で自分たちが使用したのこそ入口付近の机とイスだけだが見える範囲、部屋の奥にはたくさんの機材が置いてあり、パソコンも自分達が使うようなものに加え、何画面も連動しているようだった。
「緑川とは加古さん経由って言ってたし、東さんとか二宮さんとも知り合いだろうな」
「うわカオスなメンツ」
「そのカオスなメンツにお前の隊長も俺の弟子も入ってんだよ」
「なんの話をしてるのかね?」
にゅっと2人の会話に割って入ったのはピンク色の髪を持つ少女、国近柚宇だ。
「うわっ!柚宇さん!?」
「三輪くんと二宮さんがどうしたのー?」
「絡むのはいいから自分の分くらい自分で作って持ちなさい!」
「えぇ〜」
顔を横に向ければ国近以外に人がいるのも分かる。国近に注意をした今、弁当とうどんが乗ったお盆を抱えている村上、他にも当真や荒船、犬飼などたくさんの人がいるのだ。
「めっちゃ大人数じゃん」
正隊員は訓練生と較べ人数は少ない。だからそれなりに目立つ。更には総合4位の村上やA級の当真がいるのだから尚更だ。それでも気づかなかったのは昼時ということもありラウンジの人がそれなりに多かったからだろう。
「あっ柚宇さん。翠月Aって知ってます?」
出水がそんなことを言ったのは、彼女が18歳だからだ。国近と同じスカウト組のため、もしかしたら、と。
51人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雨音(プロフ) - 沖島さん» 返信が遅れてしまいすみません。コメントありがとうございます。過去編含めゆっくりにはなりますが完結まで頑張っていくつもりです。首を長くしてお待ちしていただけると嬉しいです。 (2019年6月14日 18時) (レス) id: 38d5adf2a9 (このIDを非表示/違反報告)
沖島(プロフ) - スカウト組となると元々は戦闘員候補として入ったんじゃないかと深読み考察するくらいには楽しく読ませていただいてます…!緑川くんと知り合った件含めた過去編は追追公開されるのでしょうか…?これからもひっそりと更新を心待ちしております (2019年5月4日 23時) (レス) id: 2fdfab8df6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:雨音 | 作成日時:2019年3月17日 22時