二十二 ページ22
nosaid
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あるところの
ある時代の
ある日に。
ある男と、ある女の間に子供が生まれました。
その子は望まれない子でした。
何故なら、女の子だったから。
彼らは男の子を
望んでいたから。
それでも、周りの目の所為でしょうか、、、。
彼らは笑顔の仮面をかぶって女の子に接しました。
端から見れば、“とても良い家族”でした。
「「きっと気付かない。」」
彼らはそう思ったでしょう。
“普通の”女の子だったらですが、、、。
女の子は“普通ではありませんでした”。
女の子は彼らの仮面に気付いていました。
それでも、女の子は何もせず、彼らと接しました。
･･･普通の女の子のように。
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それも長くは続きませんでした。
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彼らは仮面を徐々に外すようになりました。
きっと“普通の女の子”なら、
彼らに驚いたでしょう。
彼らに願ったでしょう。
彼らを信じていたでしょう。
自分は夢を見ている、とでも考えたでしょう。
女の子はそんな表情を全く出しませんでした。
「あぁ、やっと表したか。」
ぐらいの表情でした。
そんな我が子を恐ろしく思ったのでしょう。
彼らは常に仮面を外すようになりました。
他人の前では仮面を取り付け、
女の子の前では仮面などつけませんでした。
痣、痣、嘲、痣、、、。
そんな毎日が過ぎていきました。
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それを変えたある出来事が起きました。
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ある男の子が二人、この国に引っ越してきたのです。
彼らは注目を集めました。
そんなこと、珍しかったから。
そんな彼らは、ある女の子に興味を持ちました。
男の子たちに興味を持たず、
ただ、淡々と、買い物をして、道を歩いて、家に帰っていた女の子。
何も違うことはないはずなのに、
同じ世代なのに、
なんだか違う雰囲気がありました。
男の子たちは、女の子に関わるようになりました。
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初めの頃は、無視されっぱなし。
その次は、会うことを避けられっぱなし。
そろそろ、無愛想に話してくれて。
もう、笑顔を見せてくれるように。
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実に一年近く、そんなことを続けていましたが･･･。
よく続いていたと思います。
女の子は最初は彼らを避けたのですが、
あまりにしつこいものだから断れなくなったのかもしれませんね。
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サメバー - 三十五のspsaidになってましたよ (2019年5月31日 0時) (
レス) id: f8f9b9bce9 (このIDを非表示/違反報告)
aduki(プロフ) - みっちーさん» はわわわ!?ありがとうございますm(_ _)mゆっくり更新ですが、今後もよろしくお願いします(*´ω｀*) (2019年4月3日 11時) (レス) id: 2b7e4f4c2d (このIDを非表示/違反報告)
みっちー - 過去の記憶持ちとは…！！とっても面白いです！！更新頑張ってください！！ (2019年4月3日 9時) (レス) id: ecced31756 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬菜(aduki) | 作成日時：2018年11月22日 22時
