She does not put a lie. (ページ5)

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そこに立って初めてページ5

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噂だったデビューは現実となり
彼達は"EXO"として世の中に知られるようなった。

"ショーケース見たよ"
"メインボーカルすごいじゃん"

繋がりもしないであろう宛先に
いまだに送り続ける私。
もちろん既読なんてつかない。

事務所内でレッスンしていても
彼達に会うことなんてほぼ無かった。

それから私は、もう諦めかけていた
デビューのチャンスを手にして
全てを捧げると誓った。

デビューが近くなると共に制限される
こともたくさん増えてった

少しでもスキャンダルは避けたいと
今まで使っていたスマホは没収され
新しいスマホを渡された。
マネオッパ、社長、お母さんの電話番号
だけの登録しか認められなくて

今まで一緒に頑張って来た
仲間との交流も断ち切られて
レッスン室もみんなとは違う部屋で行われて

帰りも寄り道なんてほぼできず
事務所から宿舎までのマネオッパの送迎付き

との徹底ぶりだった。

感覚はどんどん麻痺して、
デビューするためならこのくらい平気
このくらいしなきゃダメだって思うようになった。

同じスタートラインに立てば
また彼に会えるかもしれない。なんて
考えれば辛いことだって乗り越えられてた。

彼は辛い時、私を思い出してくれてたのだろうか。
支え合うメンバーがいたから
そんな隙間なんてなかったのかな。

私がデビューしてから事務所で偶然
EXOのメンバーとはすれ違うこともあったけど、
彼と会うことは無くて、かといって
元気にしてる？なんて聞くのも変だし。

あの時先に待ってるって言ってたけど、
どこまで先で待ってるのかな？

そろそろ会いたいよ、ベク。