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38話 ページ40

『・・ヤダ。』

ヒロト「っ・・!」

さっきまではあんなに
こっちを見なかったくせに

いきなりバ、と信じられないとでも言いたげな顔でこっちを見てくる雨宮ヒロト

それでも私は口を閉じない

『イヤです。』

だってさっき私は

たとえ自分が警察に追われるような

ピンチになったとしてでも

それでも、

『・・あなたを助けたいって思ったから』

ヒロト「・・っ」

『何故だかわからないけど、あなたが傷ついて欲しくないって思ったから・・』

ヒロト「っ、・・」

『・・だから、』

ヒロト「うるせぇ!!」

『っ、!』

ヒロト「、わかったような口聞いてんじゃねぇ!ハ、(笑)傷ついて欲しくないって?助けたいって?じゃあお前に何が出来るんだよ。俺よりも弱いお前に、、!」

『・・、わかんないよ、』

ヒロト「・・・っ、」

『私に何が出来るかなんてわかんない!・・でも、こうやって、あなたを止めることは出来た』

ヒロト「・・っ、」

私はそう言うと

ぎゅ、とまた目の前の雨宮ヒロトを抱き締めた

『・・』

ヒロト「・・・・、」

海からの冷たい風が心地よく感じる程

抱き締めた雨宮ヒロトの体は熱く

私の体も、、、そして心の中まで
ジーン、と熱く熱を発する

再びまた沈黙が2人を包みこむ中

ぎゅ、

『・・っ、』

雨宮ヒロトの腕が私の背中へと回った

暑すぎるくらいの彼の腕の中は
驚くほど居心地がよくて

ヒロト「・・じゃあ、お前が俺の傍にいろよ」

『・・っ!』

耳元で囁く彼のえらそうな言葉も
今はすごく甘く聞こえる


ヒロト「・・コブラの傍じゃなくて俺の傍にいろよ」

『・・・・っ』

コブラじゃなく、

雨宮ヒロトの傍・・・

いきなり与えられたその選択肢に

私の頭にはコブラのあの笑顔が思い浮かんだ



"守ってやる"

そう力強く言ってくれた彼の優しい笑顔

言葉通り、本当にずっとずっと
コブラは私のことを守ってくれてたから

コブラのことを愛し

コブラの傍にいるのが私の一番の幸せだったから

でも、


それでも、


私は・・・・、



.

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青龍 葵(プロフ) - 更新されないんでしょうか? (2017年12月31日 1時) (レス) id: 7069733e86 (このIDを非表示/違反報告)
チャンス - 最高でした! 続き待ってまーす!!!! (2016年6月21日 22時) (レス) id: 3a1af415ef (このIDを非表示/違反報告)
s - 初めまして!いつも読ませていただいております!三人の想いが切ないです(・_・、)更新大変だと思いますが頑張ってください!待ってます! (2016年3月24日 16時) (レス) id: 2b2b086bb8 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるちゃん(プロフ) - きゅんきゅんします!続きが気にます!! (2016年2月20日 0時) (レス) id: 2806cd4078 (このIDを非表示/違反報告)
璃良 - 面白かったです!! あれ?これってダンいいヤツだったりしますかね? 更新頑張ってください! (2016年1月12日 17時) (レス) id: 918f3c33d7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:小町-komachi- | 作成日時:2015年11月8日 21時

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