ep.167 ページ18
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オッパはあまり料理が得意じゃない。とっちらかってくばかりで、でも一生懸命手伝ってくれた。もちろんいつも褒めてくれる。
美味しそう、おいしい、Aちゃんとオンマ以外の料理は食べたくないって。
夜寝る時は
明かりを絞って暗くなった部屋にオッパが横にいて
そっと手を繋いだ
「…いひ、そんなに見られたら、僕、穴あいちゃう〜」
私が見つめすぎたのかへろっと笑う
本当は気がついてる。オッパ、最近きっと眠れてないんだろうな。なにか大きな黒い影が心に落ちる時、オッパは無理して「いひ」と笑うのだ
少なくとも私の前では____
だから右手をそっと、テヒョンオッパの頬にあてる
「……わたし、守れる力ないですけど、守りたいと思ってます。」
「!」
「テヒョンオッパのこと。なんだかんだ言って、私の事最初に気がついてたから、バレないようにさり気なく守ってくれてたこと、気がついてます。今もこうして…コテージに連れてきてくれました」
大きく目を見開いたオッパは
「違うよ。…僕がしたくてしてることだから、これは僕のエゴなの。」
「違います。オッパはいつだって人の優しさにそっと触れられる人なんです」
「っ、」
「…そして、自分を責めすぎないで下さい。弱音は私にだけでも吐き出してください、私が傍にいたら寝られますか、少しだけでも不安がなくなりますか、どうしたらオッパに返せますか、貰った分、私も、オッパのために___!」
しっ、と私の口にオッパの手が当たる
「Aちゃんが存在してくれるだけで、もう充分だから。返そうなんて、考えないで」
それから、
「でも確かにAちゃんの隣にいると、あったかくて眠れるの。それはね、Aちゃんがいっぱいいっぱい愛に溢れた素敵な子だからだよ」
今度はするりとテヒョンオッパの手が私の頬を包んだ。
おっきい手…
「……オッパ」
「ん?」
「私が“女のコ”に戻ったら、どう思いますか」
「……。」
「普通の子に、戻れますか」
「…」
じっと美しい瞳が私を見つめて
「僕は君の選ぶ選択が最適だと思うから、だから、もしAちゃんがAちゃんに戻りたいなら、反対しないよ」
でもね
「でもね、僕は初めて見たRouのステージ。とっても好き。うわぁって思った。こんな子、居るんだって。努力とか、そういうものでは補えない何かを持ってる子だなって。」
だから
「Rouちゃんのこの先も、僕は見てみたいとも思う」
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mila.(プロフ) - モモさん» モモさん、コメントありがとうございます。Rouちゃんの可愛さや愛らしさが伝わっていたら嬉しいです、!今後も楽しみにしてもらえるように頑張りますね! (2020年4月14日 10時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
モモ - はじめまして、いつも楽しく拝読させていただいています。なんといってもrouちゃんの独特な雰囲気が好きです。これからも陰ながら応援しています。 (2020年4月10日 3時) (レス) id: 34ce0c79e8 (このIDを非表示/違反報告)
mila.(プロフ) - ぱるさん» ぱるさん、初コメありがとうございます!とっても嬉しいです。気に入ってもらえてるようでほっとしました笑 ぱるさんもお体にはお気をつけてください。いつも読んでくださりありがとうございます。これからも楽しみにしてもらえれば嬉しいです (2020年4月8日 10時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
ぱる(プロフ) - 本当に大好きなお話です!そしてこの感想が初めてになってしまい申し訳ないです...!お身体に気を付けてくださいね、これからも応援してます! (2020年4月7日 0時) (レス) id: 95d7d2a085 (このIDを非表示/違反報告)
mila.(プロフ) - aさん» aさんありがとうございますー!名言?みたいなの、恥ずかしいです、、笑。でも楽しんでくれていたら嬉しいです!これからもゆるっとやっていくので気長にお付き合いください〜 (2020年3月27日 20時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mila. | 作成日時:2020年1月12日 18時