【文豪ストレイドッグス】女性博愛主義の彼女

若しあの世界に文ストのガチャが在ったら ページ49

「もうまたダブった！！」
出てきたのは、理想眼鏡。
世の中、理想道理に行くわけ無いんだよと語り掛けられた気がする。
此処はアニメやゲームのグッズが売っている店。
Aはその店の前にあるガチャガチャで悪戦苦闘していた。
中々狙いのキャラが出てこないのだ。
また、財布から小銭を取り出しチャレンジする。
後ろには他のお客が居ないのでやり放題である。
「うん、君も好きだけど、私が狙っているのは君じゃないんだよ・・・」
と寂しくカプセルの中身の金髪天使キャラに語り掛ける。
「後、二回」
慎重に小銭を投入口に入れる。
財布の小銭はもう一回分でお終いだ。
狙いを定めることが出来たら、どんなに嬉しいか。
カコンっと可愛らしい音が鳴る。
目を瞑りカプセルを開ける。
「こ、コンプリートの道が近くなったけど、君じゃないんだよぉおおおお」
狙いのキャラでは無かった様だ。
「運に見放れているのか・・・・」
「Aちゃん、そろそろ帰ろう？国木田さんがカンカンに怒っているよ！？」
さっきから近くに居たが、全く発さなかった潤一郎が遂に声を掛ける。
「うっさい！今潤君狙っているんだから、潤君は黙っていてよ！！」
Aの謎の剣幕に押され、頷いてしまう。
「両替してきて！！」
何だかよく分からない侭、渡された千円札三枚を持って、店内の両替機へ向かう。
「何やってンだろう。ボク・・・」
一寸、悲しいような嬉しいような不思議な気持ちで、両替をする。
両替を終えて、少し不機嫌な彼女の元へ向かう。
彼女がお目当てのキャラに出会え、コンプリート出来るのは、もう少し先。

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