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三十、〇鍋してみよう ページ36

「暖かい鍋が食べたいねぇ」
最近、また寒くなってきたので、温かい料理が恋しくなってきた。
太宰のその一人らしく、仕事をいつもの様に怠け、呟いた。
「じゃあ、折角なので、闇鍋にしましょうよ」
丁度、近くに居たAの案で、探偵社in闇鍋の幕を上げた・・・。



鍋に入れる物は「ちゃんと食べられる物」と決まった。
「Aちゃん分かっているよね?食べられる物だよ?」
「潤一郎君、私ってそんなに信用無い?」
「食べる違いで、女性とか入れそうで・・・」
自分の思われ方に少し傷付く。
「失礼な、常識位あります。其れに乙女の柔肌を傷付ける真似する訳ないじゃない」
「あっはい」
目が本気(マジ)であった。
やはり、本質は変わらない。



薄暗い探偵社のオフィス。
何処から取り出したのか、分からない大きなコタツの上に置いてある鍋。
もう具材は入れてある。
箸を鍋に入れ、何かを掴む。
「じゃあ、頂きます」
Aの静かな声が良く聞こえる。
口に入れると、甘い味が広がる。
少し溶けているが、覚えのある味だ。
「これ、キャラメルだ・・・」
口に入れた何かが分かると、肩の力が抜けていく。
「微妙な味がしますけど、此れは豚肉?」
時計回りに順番が回っているようだ。
「なにこれ、栄螺(さざえ)みたいな感触」
「太宰さん、それ、多分私が入れたエスカルゴですよ。美味しいでしょう?」
「えっ・・・」
聞いた途端、露骨に嫌な顔をしたのは何だったのだろうか。
次々と、豆腐だのモヤシだの(うなぎ)だのと、普通にマシな物が当たっていく。
「く、口で強いチョコレートの味がするが、他の何かと混じって不協和音を奏でている・・・」
口を押え、何とか呑み込もうとしている国木田。
鍋の湯気の所為か眼鏡が曇っている。
「此れ佃煮の味がするねぇ」
「面白い味の牛肉です。やっぱり、牛は可愛がって良し、食べて良しですね!」
「此れ、おやつに食べた〇イチューと同じ味だ」
と次々に箸を鍋に入れて、食べていく。
もう、順番関係なく箸を入れていく様になってきた。
「此れもう、殆ど身が無い魚だよ。変な味するけど」
「唐辛子入れた奴誰だ!?太宰!!」
「国木田くぅんは、そうやって、何時も私を犯人にするぅ」
日が暮れたにも拘らず賑やかな空間である。

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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 谷崎潤一郎   
作品ジャンル:アニメ
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(プロフ) - 10ページ 読んでみる ではなく 呼んでみる ではないでしょうか? (2021年4月13日 0時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
柚湯(プロフ) - みほさん» すいません。そういう仕様と思ってください。ちょこちょこ直したので違和感が少なくなっているといいのですが・・・。 (2018年2月14日 2時) (レス) id: c8fb7ba279 (このIDを非表示/違反報告)
柚湯(プロフ) - 凰朧月鬼華さん» 改行を増やしてみました。見やすくできるように頑張ります。 (2018年2月14日 2時) (レス) id: c8fb7ba279 (このIDを非表示/違反報告)
柚湯(プロフ) - 塩キャラメルさん» 遅くなりすいません。少し空白を入れ、改行を加えてみました。少しは見やすくなったでしょうか? (2018年2月14日 2時) (レス) id: c8fb7ba279 (このIDを非表示/違反報告)
みほ - 句読点の入れ方が独特ですが、そう言う仕様なんでしょうか?読んでいるときに引っ掛かって違和感があったので…。わざとそうしているのであればすいません。 (2018年2月8日 17時) (レス) id: 605cea03c8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:柚湯 | 作成日時:2016年12月11日 4時

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