【オリジナル】痛みと苦しみを。*１* (ページ13)

今日:9 hit、昨日:0 hit、合計:6,550 hit

復讐ページ13

それから数週間後の日曜日、私･麻李華･蓮くんは私の家で話をしていた。

｢ねぇ弥生、……虐められてて悔しいと思った事ある？｣

｢え？ ……そりゃあ、あるよ｣

｢じゃあさ……あの３人に復讐しない？｣

え、……復讐……!?

｢おい、冗談だろ……!? アイツらに敵うわけ――｣

｢私、あの学校長の娘だから何かあればお父さんに言い伝えるし、復讐なんて簡単よ。今まで弥生がされた事を３人でする、それだけよ。どう、やってみない？｣

え、麻李華って校長の娘だったの!? でも……少しは見返してやりたい。

｢……うん。蓮くんもしようよ｣

｢えﾞ……。もう、どうなっても知らないからな!?｣

｢大丈夫、私失敗しないから。で、まずは……｣

その後、私達は３人にどうやって復讐するかを話し合った。そして作戦実行日、私達は皆がまだ来ていない時間に学校へ行った。

｢よし、赤原のげた箱はこれね。弥生、作戦開始よ｣

｢……うん｣

私は昨日買った画鋲をカナミの靴に全部入れ、牛乳でびしょ濡れにした。

｢こんな感じでどんどんやるわよ！｣

｢うん！次は伊織だね!!｣

｢お前らテンション高いな、俺まだ眠いんだけど……｣

私達は伊織の机の中にある物を出して机と椅子を屋上に運び、ロッカーに入っている教科書類をビリビリに破いて使えなくした。しかも今日は雨が降っているから、机と椅子がびしょ濡れだ。

｢……よし、あとは花梨だね｣

そう言って私はペンケースから油性ペンを出し、花梨の机に落書きをしようとした。

｢あっ、弥生待って｣

｢？なに？麻李華｣

｢一番悪いのアイツじゃん？だから、２人よりも凄い復讐をしなくちゃ。……でしょ？｣

あ、確かに……。水責めも万引きも、全部花梨に脅されて……。

｢……うん、そうだね！｣

｢じゃ、２人の反応見てみよ？早くしないと赤原が来ちゃうよ｣

教室を出て１年生のげた箱をこっそりと見てみると、丁度カナミは上履きを履こうとしていた。しかもカナミは友達と話していて画鋲の存在に気づいていない。