【オリジナル】痛みと苦しみを。*１* (ページ12)

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＃３ページ12

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｢ねぇ弥生ー、あんたちょっといい事したぐらいで浮かれてんじゃないわよー｣

そう言って花梨と伊織が私の肩を強く押した時、偶然私の後ろに置いてあったゴミ箱にお尻がはまってしまったのだ。

｢……ぷッ、あははははっ!! 弥生ウケるー！｣

花梨達ははまって動けなくなっている私を見て爆笑していた。そして教室に入ってきた夕子を見て、３人はにやりと笑った。

｢おーい夕子ー!! ちょっと来てー！｣

｢？なにー？｣

!! そうだ、夕子は３人と友達だったんだ……!!

｢見てよコレ、凄いでしょ!! 笑えるよねー夕子｣

夕子は一瞬驚いたような顔をしたが、すぐにその顔は違う表情に変わったのだ。

｢……きゃははっ、確かに笑えるー!!｣

｢だよねーっ!! そうだ！｣

すると、カナミは近くにあった黒板消しを取って夕子に渡した。

｢これでもーっと面白くしちゃいなよ♪ もししなかったら……分かるよね？｣

｢え……で、でもっ……｣

夕子はカナミに耳元でそう言われ、顔が曇った。

｢ほらっ、早くしなよ夕子｣

――花梨達の言う事に逆らうと、虐められる――。

｢夕子は……そんな事、しないよね？そうだよね……？｣

私は夕子に向かって少し笑い、味方につけようとした。だが……。
――夕子は私の頭からつま先まで黒板消しで叩き、真っ白にした。
うそ……夕子まで……。

｢夕子さっすがー☆ センスあるぅ♪｣

カナミは夕子の肩に腕をまわし、伊織･花梨と一緒に笑っている。
……あれ、私泣いてる……？何で？もうこんなの、慣れたのに……。

｢見ろよアイツ、ダッサ!!｣

｢友達に裏切られちゃって、かわいそー｣

クラスのあちこちから、そんな声が聞こえる。
もう、嫌だ……。
自力でゴミ箱から抜け、私は屋上で大泣きしたのだった。

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