【オリジナル】痛みと苦しみを。*１* (ページ1)

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辛い日々ページ1

友達なんていない。味方なんていない。なぜならば――……。

｢やーよいっ｣

誰かに名前を呼ばれて振り向いた瞬間、頭上から何かが私に降り注いだ。

｢コレ、ゴミ箱に捨てておいてくんない？古都弥生サン｣

私にゴミをかけてクスクスと笑いながらそう言うのは髪を２つ結びにまとめたクラスの人気者の飯田花梨、目つきの悪い夢井伊織、そしてギャルみたいでお調子者の赤原カナミ。
私は去年までこの３人と一緒に楽しく遊んでいたが、ある事で仲間外れにされてターゲットにされたのだ。
私は床に散らばったゴミをゴミ箱に捨て、自分の席に座る。
――いつになればこの“地獄”は終わるんだろう。
そして授業開始のチャイムが鳴り、挨拶をしてペンケースからシャーペンを取り出そうとした。

｢いた……っ!?｣

ちくりと指に何かが刺さる。見てみると、ペンケースの中に画鋲が詰め込まれていた。
い、いつの間に……!?

｢古都さん、授業に集中しなさーい｣

私は虐めを無視している頼りない担任にそう言われ｢……すみません｣と謝った。花梨達３人を見てみるとクスクスと不気味に笑っている。そしてクラスの皆は見て見ぬフリ。皆、学級委員の花梨達が怖くて助けてくれないのだ。
――助けたら次は自分が虐められる――皆そう思っているのだろう。正直、見て見ぬフリをされる方が辛い。
やがて退屈な授業が全て終わり、私が鞄を持って帰ろうとするとあの３人が私の前に立ちはだかった。

｢弥生、ちょっといい？｣

｢何で？｣と言う前に私は伊織に腕を掴まれ、どこかに連れていかれる。到着したのは体育館裏だ。

｢な、何の用なの……？もうこんな事するの、や、やめてよ……!!｣

｢あたしさー、いい事思いついたんだよねー｣

花梨の右隣にいた伊織は私を見てにやりと笑い、そう言う。

｢明日からあんたはあたし達の言う事を聞くの。つまり、しもべ。いいでしょ？２人とも｣

｢そうね｣

｢さんせーい☆｣

｢じゃあ決定ね。古都さん、明日からしもべとして頑張りなさいよ｣

そう言って３人は帰っていく。
しもべか……虐められるよりはマシかもしれない。
家に帰ると、両親は喧嘩をしている。
毎日毎日、懲りないなぁ……。
そして翌日、学校に向かっていると誰かに声をかけられた。