泣きべそ【及川徹】 (ページ5)

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質疑応答ページ5

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『あの、この状況は一体……』

Aちゃんを保健室まで運んだあと、送っていくから部活が終わるまで待っていること、と約束させ部活に戻って溝口くんに事情を話した

部活が終わって迎えに行こうとしたところに、岩ちゃんとマッキー、まっつん、国見ちゃんと金田一が合流して結局みんなで行くことになった

来た←今ここ

Aちゃんは困惑した表情でやっぱり目が合わない

「怪我した女の子放っておくわけにはいかないからなー」
『はぁ……』

マッキーが少し大袈裟なくらいに説明する。そのまま流れるように、ベッドに座るAちゃんの隣に腰を下ろした

「んでまあ帰る前に一つ質問あるんだけど、いい?」
『答えられる範囲であれば……』
「うんうん、じゃあさ」

「ぶっちゃけ東雲ちゃんって及川のこと嫌いなん?」

おい!?

「マッキーナニイッテンノ!?」
「でどーなん」

食い気味な質問にAちゃんの眉間のシワが深くなる。もうこの顔が答えなんじゃないの

『……嫌いじゃないんです、本当に……むしろ、尊敬してます……』
「へぇ、そーなん?てっきり及川のことが嫌いで睨んでたのかと思った」

建前、お世辞かわからない。ぽつりとはかれた言葉は俺にとって意外すぎて思考が完結しない

つまりどういうこと?睨んでたのは俺らの見間違い的な感じなの?ていうか、え?

「え!?俺のこと嫌いじゃないって、ほんとに!?」
「時間差草」
「お前がそんな驚くなよ」

申し訳なさそうな顔のAちゃんはやっぱり目が合わないけど、影のかかった顔がいつもよりも少し赤みがかっている

『本当です、誤解なんです。睨んでるつもりではなくて……その……』
「あの」

「そいつが可愛こぶってるので言うんですけど」

すっと控えめに片手を上げて国見くんが話しだした

「正直及川先輩の顔面がどちゃくそタイプドンピシャすぎて直視できない。らしいですよ」
『国見!』

国見ちゃんはAちゃんにどつかれてあいたとか言ってるけど、また俺らはてな顔しちゃうんだけど結局どういうこと?

「てことは及川のことが好きなん?」
『あ、いいえ、別にそういうわけではないです』

『ただ単に顔が好みで恥ずかしくなるというか。決して好きだなんてことはなく』
「照れ隠ししなくてもいいよ?」
『いや本当に違うんです。私付き合うなら健全で誠実で一途な人がタイプです』
「あれもしかしなくても俺ボロクソ言われてる?」