天然ボーイ ページ12
ーー放課後。
「影山」
部活に向かおうとする隣の席のそいつを、朝から抱いていた疑問をぶつけようと呼び止めた。
『今急いでる？』
「いや、ホームルーム早く終わったし別に…」
『なんか気になっちゃってさあ。ほら、朝きみ私の方に倒れ込んできたじゃん？』
「…おう」
『そんときやたら私の顔見てたけど、なんか理由でもあった？』
いや、深い意味はないんだけどね？
ただなんか会ったことあるのに忘れてるとかだったら申し訳ないなと思って。
「……」
『あ、別に言いたくなかったら全然いいんだけども』
「…なんか中学の時の先輩に似てるかもって思った」
『あ、そうなんだ、よかった〜。会ったことあるのに私だけ忘れてたーとかだったら申し訳ないって思って、』
「でもやっぱ似てなかった」
『…いや、似てないんかーい』
天を仰いでから、目線を影山に戻す。
…と、真っ直ぐにこちらを見つめる黒々とした瞳と視線がかち合った。
「ーー綺麗だったから」
『…へ？』
……何か、なんて分からなかったけれど、
ただ確かに、時が止まったような気がした。
「プレーはエグかったけど、そういえば顔は綺麗って言われてたの思い出して」
『…は、』
「じゃあな」
固まる私を置いて、影山は何事もなかったかのように教室を出て行った。
………。
『何、あいつ…』
頬が赤らんでいる自覚があって、思わず手の甲でゴシゴシとこする。
冗談で流せなかったのが、何だか負けた気がして悔しくて、心の中で、出ていった大きな背中目掛けてワンパンチ。
なにあいつ、天然なの？
天然の女タラシなの？
…くそ！！
さすがに照れたわ！！！
「あらあら？」
「これはこれで？」
「フラグ建設…かな？」
なーんて三人が楽しそうに話してることもつゆ知らず、私はひとまず落ち着こうと水道場に向かって猛ダッシュしたのであった。
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雨音(プロフ) - 氷雨さん» わわ、めちゃくちゃ嬉しいです…!手直しも更新も早くできるよう頑張りますね(*´-`)コメントありがとうございました(*^^*) (2021年1月8日 14時) (
レス) id: 57a2e7dd63 (このIDを非表示/違反報告)
氷雨(プロフ) - すっごく素敵なお話だと思います！これからも頑張ってください！ (2021年1月5日 15時) (レス) id: adfa992d1e (このIDを非表示/違反報告)
雨音(プロフ) - 美月さん» コメントありがとうございます！！日向くん難しかったのでそう言っていただけてめちゃめちゃ嬉しいです…！これからもキュンキュンしていただけるように頑張るので、また是非ご覧くださいませ！本当にありがとうございました！ (2020年3月19日 8時) (レス) id: 57a2e7dd63 (このIDを非表示/違反報告)
美月(プロフ) - 日向と国見さん後月島にもうキュンキュンしまくってます、、、！！←これからも頑張ってください！応援してます！ (2020年3月19日 1時) (レス) id: 7111f7e46f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨音 | 作成日時：2020年3月15日 18時
