お前の弱点【呪術廻戦】

27.最悪の気分 ページ27

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「1人で任務？正気ですか。私どちらかって言ったらサポート側だって言いましたよね。しかも人間相手って」

「だが、お前に宛てられた任務なんだ」





私が声を荒らげたのは、それから1週間後のこと。





上が腐ってるのか、厄介だから私を殺しておきたいのか、それとも私が今どの程度あの術式を扱えているのかが知りたいのか。それは上に直接聞かないと分からない。だけど、ふざけてんなと思った。





ある厄介な呪詛師を殺せ。


私に与えられた任務の内容だった。A4の紙の、真ん中に、それだけ書かれた紙を渡された。上からの任務だ、そう先生に一言言われて。



それをもらった時の顔、酷くて多分再現できないと思う。覚えておけばよかった。





人を殺すのは、気持ちが良くない。





そういう任務をしたことがあるのか、って問われたら、はいと返事をするだろう、私は。だって、それが事実だから。



私が術式を上手く扱えるようになってからは、私がそういう仕事を請け負うようになった。まだ10歳にも満たない子供に、そういうことをさせる親も、周りの人間も、頭おかしいと思う。





じゃなきゃ普通こんなことさせられないでしょ？





血で汚れた手は二度と綺麗にならない。



私が1番よく知ってること。他の人にやらせるような任務じゃない。だから、私がやるしかない。任して、もし生きて帰ってこなかったら、私が責任を追う事になるかもしれない。それも嫌だし、させるのも嫌だ。





一応、断れるかだけ聞いておこうと思う。





「断りたいんですけど、そしたら他の人がやることになりますよね」

「そうなるな」

「上が、仕組んだと思っていいですか」

「そう思うしかない。言い方が悪いが諦めろ」

「ですよね〜」





先生も、そう言うしかないんでしょ。分かってるよごめんね。なんか詰めちゃって。



1週間以内に行けと言われた。書類によれば、私の任務場所は京都。名古屋じゃなかったのがまだマシ。見られれば、っていうか見つかれば多分次は家に戻される。





まだ、やり終えてないのか、と。





あの時私を見つけたのが乳母で本当に良かったよ。

もし当主だったら、確実に、私も、先輩も殺されてたな。いや死んでないな。死ぬわけないわ。負けたことないし当主に。





家との約束、守りたくはないけど、守らなければ私が死ぬ。

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