お前の弱点【呪術廻戦】

12.特製資料と共に ページ12

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「資料作ったんで。軽くなんですけど、見えもらえば少しは分かるかなって」

「意外と準備いいんだな」

「今日だけですよこんなことするの」





と、先輩に私特製の、月東家相伝の術式について、と書かれた資料を渡した。そんなに分厚くないはず。中には私が昨日パソコンでカタカタと叩きまくった文字が打ち込まれている。だから結構寝不足。先輩マジで祓うの頼んだ。





「いいの？こんなに俺に教えて」





と、私に先輩はそう言った。今更？別に門外不出のような術式ではないけど、うちの術式は。逆に知られてると思ったんだけどな、結構有名だし。

縁起の悪い術式だって、ね。





「じゃあ説明いいですか」

「いいよ」





その声で、私は説明を始めた。




月東家は、中部地方を中心に活動している呪術師の家。呪術師界ではかなり名の知れている。らしい。私は知らん。



物心着いた時から既にそういう、呪術に関する勉強はさせられていた。座学はもちろん術式の使い方、体術、護身術、などなど。

相伝の術式は、百年ぶりかに私が引き継いだらしい。それに家は大喜び。色んな人にチヤホヤされるし、悪くは無いなと思ってた。小さい頃は。





今となってはめんどくせぇ、って思う。そのせいで、まともな人生歩めんかったし。





今私が持つ術式は、生まれてすぐに相伝の術式を持って生まれたかが分かる。普通は４〜6歳で自覚するんだけど、うちは生まれた時にすぐ。理由は簡単。発動中の術式が強制解除されれば、あ、この子は持っているんだなって分かる。

赤子は呪力なんて扱えんから、触ればすぐ分かるんだと。





「何か質問は？」





ここで1回止めた。質問したそうな目で、こっちを見てきたから。なんだ、ちゃんと授業受けるんじゃん。はい五条君、と先輩を指名して答えさせた。





「月東家。別名あるんじゃないの」

「気づくの早いですね」

「今思い出した」

「さっすが先輩」





次は名古屋、名古屋。お降りの方は……

どうやら名古屋についてしまったらしい。





「この話は、先輩がちゃんと終わせたらしますね。だから先輩任務頑張ってください」

「お前は？」

「いや私1人じゃ無理なんで」

「分かった」





素直すぎる先輩を怖がりながら、手荷物をもって新幹線から降りた。

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