お前の弱点【呪術廻戦】

16.赤子でも分かる ページ16

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めちゃくちゃ、赤子でも分かるような説明したんだけどな。ポカンとしてるよ先輩。頭真っ白？髪も白いからそうなっちゃった？え〜先輩動かないんだけど。





「解除させる対象を、自分で選ぶことが出来る」





これは、先代誰ひとりとして出来なかった。私1人しか出来ないこと。すごいよね。家の人は、誰一人褒めてくれなかったけど。



面白くなかったんだろうね。家の方針に合わないからって、そんなに蔑むことあった？私しか、この術式は持っていないのにね。ざまあみろ。私はそうやって笑ってやったことがある。もちろん怒られた。





「先輩〜？」





声をかけると、私の顔を覗き込んだ。

ニヤリとした顔で。どうやら理解出来たみたいで。でも、触れられないって分かってるんだろうか。私の肩を掴もうとしてくる。え、分かったんじゃないの？え、怖い怖い掴まないでよやめて。





「お前、前衛よりも後衛側だろ」

「だから任務行きたくなかったんですよ。1人じゃ意味が無いから」





ちゃんと理解出来ていたみたいで、私はようやくほっとできた。


そういうこと。私1人じゃこの術式は意味が無い。味方と敵、そして私がいて、やっと成り立つこの術式。1人で私を任務に行かせるのは意味が無いんだよ。分かってくれたかな、上の人達は。





ってことで先輩頼みましたよ。と、一言言うと、先輩は呪霊を祓ってくれた。

無限を使って。






「これ、本当に1級なんですか？弱すぎません？」

「お前祓ってないのによく言うな」

「先輩やりごたえがなさそうだったから、本当かなって」





呪霊はボッコボコにやられた。先輩の無限を理解出来ずに。自分の術式を使えずに。2人にやられた呪霊を見ながら、そんな会話をする。





「帰ります？なるべく名古屋には長時間いたくないんですよね」

「家が面倒なのは、同情してやる」

「あ、あざーっす」





空きビルから出て、帳を解除させた。





「じゃあ術式の説明の続きしないといけないですね」

「A様、」

「げ、その声は」





振り返った。聞き覚えの声が、後ろからしたから。振り返りたくなかった、けど、つい、やってしまった。





後ろにいたのは、長年私に付き添ってきた乳母。

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