い も う と 09 ページ10
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「いや、あのホントに勘弁してください金とか持ってないんで...りんごカードとか、もっとないですしおすし...」
「いや、何言ってんのお前。」
何故か私は今、花咲学園高校屈指のヤンキー、セッツバンリ先輩に呼び出されてます。
△▼△
「...で?入寮って今日だっけ?」
「そうそう、今日。ドキドキわくわくの冒険の始まりだよ。」
「なんでだよ。」
テッテレー♪と軽快な音がイヤホンから鳴り出す。
レベルアップの合図だ。
昼休み、学校だからといって、イベントを走らない訳には行かない。
バレないように、イヤホンをしながら動画を見るJKを装っている。
この前の遅れも取り返さなきゃいけないし、相変わらずランキングはたるちさんのぶっちぎり1位だから、手を休める訳にはかないのだ。
あと数日でイベントが終わってしまうし、今は皆ラストスパートをかけている。
「アンタが入寮してお手伝いさんとか...今でも信じらんないんだけど、男の中に放り込まれて...ホント大丈夫?」
「大丈夫、大丈夫。話によると私と年齢近い子多いらしいし、ここの高校に通ってる人も何人かいるらしいよ。」
それが誰なのかは聞いていないのだが。
だが、お兄ちゃんと一緒に暮らしているのだから、きっといい人ばかりなのだろう。
お兄ちゃんがいれば周りも優しくなる世界なんだよ(?)
その時、教室のドアから声が聞こえた。
「月岡Aってやつ。いる?」
「___え?」
△▼△
(いや、なんで私この人に呼び出されてるの?!過去の私、何か大きな過ちしたんじゃないの、え?!)
もう内心パニックで全然会話が成立していない気がするがそこら辺は許してくれ、セッツバンリ先輩。
「いや、俺カツアゲとかしねぇから。...お前だろ?MAKAIカンパニーに来るお手伝い、っていう紬さんの妹は。」
「...え?」
なんてこったい。なんでこの人がその事を知ってるんだ。
ま、まさかこの人もMANKAIカンパニーの一員なのだろうか。
だとしたら、全然大丈夫じゃない、“MANKAI(マンカイ)”じゃなくて“ABUNAI(アブナイ)”カンパニーということになる。
「俺は、秋組リーダーの摂津万里。」
「えっ...あ、寮でのお手伝いをさせていただきます、月岡Aです」
「...ふーん。まあこれからよろしくっつー事で、話はそれだけ。」
「えっ、ちょっ___」
私に背を向けて行ってしまった。
__ホント何しに来たんだこの人。
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雨村(プロフ) - 夢花(仮垢)さん» わわわ!!!本当ですね!!笑なんだか危ない感じに……( 報告ありがとうございます、修正しておきます!! (2018年10月14日 22時) (レス) id: a3cc1f37d6 (このIDを非表示/違反報告)
夢花(仮垢) - 36のとこで、勉強がべんきになってますぞ…最初色んな意味でビビりましたわw (2018年10月14日 21時) (レス) id: 1ce7d18474 (このIDを非表示/違反報告)
雨村(プロフ) - にゃるさん» ありがとうございます…!!最近は更新ペースがなかなか安定しなくて本当申し訳ないです。頑張ります!!! (2018年8月22日 1時) (レス) id: 291ab6483c (このIDを非表示/違反報告)
にゃる(プロフ) - いつも更新楽しみにしています。これからも頑張ってください (2018年8月21日 21時) (レス) id: 1eb7bde713 (このIDを非表示/違反報告)
雨村(プロフ) - 通行人Aさん» ほんとだ!!間違いです、すみません(><)ご指摘ありがとうございます!!修正しておきます。 (2018年8月21日 11時) (レス) id: a3cc1f37d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雨村 | 作成日時:2018年7月23日 0時