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Story37 ページ39

「家まで送りましょうか?」
「蟲寄駅はもう二駅先だし、お母さんも心配するでしょ?だから大丈夫」
「そうですか…。気を付けて下さいね」

この会話が電車内、蔵馬が降りる前になされたのは二十分前のこと。電車を降りた裕加は帰り道を歩く。

『“向き合え”と一言。何とは言っていなかったが…。最も自分自身が一番分かっていると思うがねぇ。』

先程聞いた戸愚呂の言葉。それが脳内で何度も繰り返される。カラカラという音と共に街路灯の光が消える。それがあの時のようで。

(戸愚呂。彼はどうして私の前に現れた…?)


ただ泣いていた。向かうあてもなく歩いていた。街路灯の灯りだけを頼りにして。その時、静かすぎる住宅街に騒がしいバイク音が響く。

『嬢ちゃん。こんな夜道に一人かい?』

突然話しかけてきたバイクに跨がる大柄な男。

『嬢ちゃん。家はどこかね?』
『家があるのか分か…らな…』

止まらぬ涙。それは家が“ある”のか分からないという恐怖心からくる涙。

『それを被って後ろへ乗りな』

投げられたのはヘルメット。素直に受け取り、バイクに跨がる。

『これからお前さんが行くところはブラック・ブラック・クラブと呼ばれるギャンブルやあらゆる生物の売買をしているところだ。』

当時の裕加には内容が難しく意味が理解出来なかったが、特に断る理由もなく頷いた。勿論、これが誘拐であったのは明白である。


朝、目覚めれば泣いていた。裕加が七歳頃の過去、戸愚呂と初めて会った時のことを夢見たのだ。

どうやら戸愚呂兄弟や嘉六と戦うことになったようだ。これから何をするのか、答えは一つだけ。

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設定タグ:幽遊白書 , 飛影 , 夢小説   
作品ジャンル:アニメ
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アマミヤ(プロフ) - 夾さん» コメントありがとうございます!飛影かっこいいですよね〜分かります(^ー^)これからも宜しくお願いします! (2020年3月21日 18時) (レス) id: fc88c8f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
- ここまで読ませて頂きました。飛影がかっこいいです!これからも頑張ってください! (2020年3月21日 18時) (レス) id: d64271d75d (このIDを非表示/違反報告)
アマミヤ(プロフ) - 灯霧さん» コメントありがとうございます(*ゝω・)ノ 是非、読ませて頂きます!頑張って更新していきます! (2020年3月10日 11時) (レス) id: fc88c8f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - とても楽しいお話ありがとうございます!私も飛影オチの連載載せているので、良ければ見てください!そして続編の方の更新もお待ちしてます! (2020年3月9日 16時) (レス) id: 58548306cb (このIDを非表示/違反報告)
遊星(プロフ) - アマミヤさん» 分かりました。更新再開お待ちしてます。更新頑張って下さい。 (2020年1月19日 15時) (レス) id: cc3dcebb37 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アマミヤ | 作成日時:2019年8月31日 20時

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