制限時間は命ひとつ分 (ページ48)

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４７話ページ48

『うわっ！？何だ！？ま、まさかオメー…』

ペンドラーが驚いて、身体を離した。
よく見ると…自分の身体が…光り輝いてる？
何だ…これ…？
徐々に光が強くなって、光の中に包まれた。
身体の隅々が、まるで作り替えられていくかのような感覚を覚えて、ぐっと目を閉じる。

『る、る、ルカリオ……！？』

ペンドラーの怯える声に、オレは静かに目を開けた。

…心なしか、さっきよりも視線がずっと高い気がする…。
ふと、水溜りに映る自分を横目で見ると…そこには、テレビでよく見るルカリオがいた。
まさかと思ってオレが動くと、ルカリオも動いた。
いや、これ…もしかして…。
周りを見ると、ファリナもラルトスも、みんながオレを見上げていた。

「リオ、ちゃん…？」

サクも、唖然としながらオレのことを見ている。いつものように見上げなくても、サクと目線が合っている。
いや、認めないよ…進化した、だなんて…オレはリオルだ。リオルなんだ。
そんな、こんな簡単に…進化ってするものなのか！？違うよね！？

『うぐぐ！こうなったら、そこのラルトスだけでも、食わせてもらうぜ！』

…ペンドラーも、あっさりとオレのことを諦めたらしい。
またラルトスは怯え始めた。
とりあえずは、目の前の敵を排除することが先決だな。

『そうはさせない、危害を加えるのなら、容赦はしない』

自分の声の低さに、オレは戸惑いを隠せないままそう言った。

『なっ！邪魔してきやがって！ええい、少し大きくなったからって、調子に乗るなよ！こうなったら、得意の毒針でオメーから毒殺してやる！』
「リオちゃん！」
『心配しないで。大丈夫だよ、サク』

オレはそう言って、ニッと笑ってみせた。サクにその言葉が通じたのかわからない。
勿論、文字を書いたわけでもないし、通じてなんていないと思う。
でもサクは、口を開けたままオレの方をじっと見ていた。
ペンドラーが怒りのままオレに襲いかかってきた。さっきまで圧倒的に大きくて怖い存在にも思えたペンドラーだけど、もう怖くない。
オレはペンドラーの攻撃を避けると、手に波動の力を集中させて、それを放った。

『ぬわぁああ！！なんで…？めちゃくちゃつえええ！！！』

ペンドラーは悲鳴をあげる。
自分でも信じられなかった。これ、よくルカリオの試合で見る波動弾だ…。何度練習しても、上手くいかなかったのに。それに、身体も軽く感じるし、腹の奥底から常に湧き上がる絶対的な自信を、自分でも抑えきれなかった。