制限時間は命ひとつ分 (ページ24)

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２３話ページ24

続いて四方から突撃してきたオニスズメの攻撃を華麗に避ける。オニスズメたちは、急に止まることなんてできず、仲間同士で激突して、また落ちていった。

『ちびっ子ども！お前らみたいなタイプは、自分に自信がつけばつくほど、強くなれる！』

『リオン、特にお前は、絶対に強くなれる』とイグニスさんは付け足した。

『お前からは絶対的な才能を感じるし、おまけに、見たところ頭もキレるときた。…だから、俺の戦い方をよく見ておけ、そして一回で覚えろ。今度はお前が、みんなを守りきるんだ。…多分お前が…この中では年長者？なんだから』
『イグニスさん…』

かっこいい…お父さんとお母さんが、前にポケモンリーグ？の試合をテレビで見ていたけど…そこに出ていたどのポケモンより、イグニスさんはかっこいい気がする。

『いいか、ちびっ子ども。俺とお前らは、タイプも、体の大きさも違う。…だけどな、基本的な戦い方は、どのポケモンも同じなのさ』

そう話しながらも、オニスズメたちの攻撃を避けたりはたき落としたりしているのが凄すぎる。

『まずは自分の身の安全の確保！指示してくれるご主人がいない時は、どいつが最初に襲いかかってくると予測できるのか、できるだけ自分たちで判断するしかないんだ』

『よーく見ろよー？ちびっ子ども、次来るのはどのオニスズメだと思う？当てたらイグニスポイント贈呈！』とイグニスさんは面白そうにボクたちに聞いてきた。
なんか…サクたちが学校の授業を受けてる時って、こんな感じなのかな？

『はい！！あのいちばんみぎのやつです！』
『うーん、まんなかのやつかな…』
『ぼくはいちばんひだりだとおもうけど…』

みんながそう予想しながら言ったけど『ブブーーー！』と跳ね返されてしまう。

『リオンは？どう思う？』
『ボクは…うーん、真ん中の右隣？かな…』
『おお！ピンポンピンポーン！さすが！なんだっけ、波動？ってやつが使えるだけある！無意識でもわかるんだな！イグニスポイント5点あげよう！』
『わ、わーい……？』
『ずるいぞリオン！おいらもほしい！』
『ぼくも！』
『ワタシもワタシもー！』
『でも、波動を使わなくても、見分ける方法があるんだぞ！みんなにそれ後で教えるからな！』
『『『『はーい！』』』』

『お、おのれぇ…ちょこまかと避けて…しかも楽しそうに雑談して盛り上がりやがって…』

オニドリルが恨めしそうにこっちをみている。
そりゃ、まあ…こんなに楽しそうに話してたら、見るよね…。