【REBORN！】幼馴染みをやめる話【フラン】 (ページ3)

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すると、その言葉を聞いたフランはひらめいた！と言わんばかりにぽん！と手を叩き、書類をルルアに渡す。

「じゃあついでにミーの書類、やってくださいよー｣

「もう、無理だって何回も言ってるでしょう？それ、幹部の書類だし。バレるでしょ」

｢そーなんですけどー、あれこれ書くことが多いんですよねーこれ」

「はいはい。押し付けられてもやりませんからね！いつものことでしょ？ちゃっちゃとやっちゃいなよ、一応幹部でしょ？」

いつの間にか私の背を追い越した幼馴染みの彼を見上げながら、書類を手渡す。

すると、フランはいつもの様に重い溜息を一つついてから、私の頭をポンポンと撫でる。

｢…はぁ、仕方ありませんねー……｣

「ふふ、結局やるのはフランなんだもんね！
頑張れ〜！」

すると、片耳に付けている無線の向こうからルッス隊長からの連絡。医務室に戻ってきてとのことだ。

「ごめん、ルッス隊長に呼ばれたから医務室戻る！
また後でね！」

「はーい」

ひらひらと手を振ってくれる彼に一言謝ってから、慌てて医務室に向かう。

揺れるポニーテール。

そんな少女の小さな背中を見つめたフランが、ふと自身の手のひらを見つめて……ふっと口元を緩ませる。

そして、何よりも愛しいものを見つめるかのような、恋い焦がれた視線を向けていたのだが。

……きっと。

この恋の行方は、まだ。

誰も知らない。