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センラ先輩はメニューをペラペラめくりだして目を走らせた。
「んーと、Aオレンジジュース好きやろ?んで…野菜も確か好きやったろ?やから野菜炒めとか。…あ、もやし炒めの方がいい?」
私の好きなものがちゃんと当たっててびっくりした。何度かお食事をしたことがあるから……覚えてくれてた…?
「野菜炒め、で」
「ん。あと、A刺身好きやってこないだ話してたし、それ頼もか。……って勝手に俺が決めてしまったけど」
頭を掻きながら苦笑いで言った。
「…ってごめん。引いたよな」
「……えっ?」
笑いながらそう言って、「ごめん。好きなん食べて」とメニューをまた渡された。
「いや……今のがいいです」
「いやいや、先輩やからて遠慮とかいらんから。ごめん今の走りすぎた。好きなん頼んでええんやで」
「今のぜんぶ…私が好きなものばっかで……それがいいです」
私のことをこんなにちゃんと見てくれてると思っていなくてすごく嬉しかった。
いつも私オレンジジュースだし、野菜好きだからいつも必ず頼んでる。刺身も好きだってこないだ話したばかり。
「きしょかったやろ??」
「嬉しかったです」
「ほんま?」
「………ほんとですって。早く頼みましょ!」
「よかった」
店員さんを呼んで私の分まで一緒に頼んでくれた。注文が終わった後のこの静けさ。
「なんか…そんなに見ててくださってたんですね」
「だって好きやから」
「………」
「……あ、顔赤なってる」
チラッとセンラ先輩を見ると綺麗な顔が目の前にあって咄嗟に目を逸らした。
なんか、普通でいられない。今の私、おかしい。
「…ひゃ」
下の方を見てると突然ほっぺたに冷たいものが当たって恥ずかしい声が出てしまった。
「ふふっ、反応可愛い。」
手に持ってるのは水。いたずらっ子のように笑うセンラ先輩もかっこよかった。
それでも私の頬に帯びた熱は冷めなかった。
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ちか_chika(プロフ) - 私、お、おう強気だね?ってなったw (2021年4月25日 17時) (レス) id: a3ed2858fd (このIDを非表示/違反報告)
乃々夏(プロフ) - メンヘラ配信のやつですか?wwww笑っちゃいましたねwwwwごめんなさい!!! (2021年3月6日 13時) (レス) id: e426f8e368 (このIDを非表示/違反報告)
李猫(プロフ) - 好きです!更新頑張ってください。応援してます!! (2021年2月28日 21時) (レス) id: 893699292a (このIDを非表示/違反報告)
ゆなこ - 乃々夏さん» ご指摘ありがとうございます!笑笑 (2021年2月23日 13時) (レス) id: 388f2106fd (このIDを非表示/違反報告)
乃々夏(プロフ) - 「0」が一個足りてないですよwwww100,000hit です!!! (2021年2月23日 10時) (レス) id: e426f8e368 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆなこ | 作成日時:2020年6月25日 20時