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車を降り吉野順平の後を追う。彼が家に入る前に自分達は電柱の影に隠れ籠の中にいる二匹の蠅頭を放す。
伊｢いきますよ虎杖君！！｣
悠｢タンマ！誰かいる！！｣
伊｢え？｣
桑｢あ｣
が、他にも彼を探していた人はいた。
その人は彼の家の前で待ち伏せをしていたらしく彼と話をしていた。
伊地知に｢ストォーップ！！！｣というのも時遅く、虎杖の運動神経の良さで蠅頭を捕まえるが彼らの真ん前まで来てしまった。作戦失敗だ。
悠仁｢ア"ダッ！！｣
着地も失敗だ。
先｢なんだ？体操選手か？｣
失敗し電柱に頭をぶつけたことも気にも止めずグイッと虎杖は話しかけに行く。
悠｢なぁちょっと聞きたいことあっからさ、面かして｣
先｢待て今俺が話してるだろ！！失礼だな｣
蠅頭を止めようと素振りも見せなかった桑が後から歩いて来て助っ人に出る。
桑｢あ"ぁ"？やんのかゴラ｣
助っ人というには荒っぽいが、どこの誰かも知らない初対面にメンチ切ることも容易い桑は邪魔な男を怯ませる。
悠｢あーいやかなり大事な用でして｣
先｢だ、大事な用！？子供が何言ってんだ！！｣
桑｢おうおうやるってことでええんだな｣
先｢大体どこの制ふ、くっ｣
桑｢ハッ！ゥハハ！マジかよっ！！｣
殴る奴は沢山見てきたがズボンを脱がす奴がいるとは。笑
先｢何すんだこのガキ！！やめっ、
やめなさーい！！｣
桑｢ヒィーアハハハッ｣
ズボンを引っ張り男を転ばせた隙に足に引っかかってたのを外し虎杖はソレを持ち走って遠ざかる。
先｢持ってかないでー！！｣
桑｢そう、だなフフ、待ってっヒヒッ…だな｣
順｢えぇ…｣
久々の笑いはなかなか止まらない。
ズボンの後を追い掛けて男はのろまに走っていった。
悠｢そんじゃ行こうぜー｣
順｢え、はや！！もう一周してきたの！？｣
あっという間に戻ってきた虎杖はまだ笑う桑に｢大丈夫？｣と言う。
順｢わざわざあんなことしなくても僕だけ引っぱってけば良かったんじゃ…｣
悠｢んーまぁ。
でもオマエ、アイツ嫌いだろ｣
順｢なんで…｣
桑｢そう…ハハッ…なの？｣
悠｢なんとなく、あっ違った！？｣
順｢違くないけど｣
全く分かんなかったぞ…
悠｢嫌いな奴にいつまでも家の前にいてほしくねーだろ。とりあえずアッチ｣
順｢…うん｣
ふーん、良い奴なんだろうねぇ宿儺の器は…。
ちゃぁなんで…いやだからか。
桑は虎杖の後ろを見ながら彼に対する好感度を上けだ。
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作者名：黙れカス蕎麦 | 作成日時：2019年9月23日 15時
