それだけじゃダメ? ページ29
優しく髪を撫で
背中に回る手が温かい。
泣いてる私を落ち着かせる
規則正しくトントンと打つ裕太くんの胸の音。
何も言わないでただ抱きしめてくれる。
暫くして、私も落ち着き
裕太くんの胸から離れようとすると
抱きしめられていた腕がぎゅっと力が入った。
「…裕太くん、ごめんね。
もう、大丈夫───」
玉「……A。」
「…っ、」
耳にかかる優しくて低い声。
裕太くんの声はスッと入って安心する。
玉「ごめん。不安にさせて。」
「……っ、」
玉「……湊に何言われたか知らないけど、
湊とは本当に何もない。信じてほしい。」
「……」
より一層強まる腕の力。
裕太くんの声が少し震えていて。
胸がぎゅーっとなった。
私が不安なように裕太くんも不安なんだ。
「……もしまだ湊さんが裕太くんを好きだったら?」
私はどうしてこんな嫌な事を言ってるんだろう。
わざと困らせてる。
裕太くんの気持ち探るようなことしてる。
だって、だって。
すごく不安なの。
色んな裕太くんを知る度に
好きがどんどん大きくなって
今、もし、裕太くんが私の側から居なくなったら?
きっともう、こんな恋は二度とない。
それくらい私を変えてくれた。
だから、失う事がものすごく怖い。
もし、失うくらいなら私から───
玉「俺が好きなのはAだよ。
それだけじゃダメ?
湊の気持ちより、俺の気持ちは?」
裕太くんの手が私の頬を包んだ。
真っ直ぐ見つめる大きな瞳は
しっかりと私を捉える。
玉「好きだよ。」
「……────っ、」
玉「好き。」
静かに流れる涙を親指で拭ってくれる。
玉「……好き。大好き。
Aの不安がなくなるまでずっと言い続ける。
だって、俺、Aしかいらない。」
「……うん……っ」
玉「好き。」
「……っ、うん……私も……っ
す───」
私も好きって言う前に
裕太くんは私の唇をキスで塞いだ。
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りさ - また続編見たいです(*^-^*) (2021年4月10日 0時) (レス) id: 41dc70dfaa (このIDを非表示/違反報告)
なゆ(プロフ) - いつの日か続きが見れる日を楽しみに待ってます! (2020年1月4日 15時) (レス) id: 3cf62938b7 (このIDを非表示/違反報告)
タ マ モ リ _ ピヨ マ ル(プロフ) - たまこさん» 私もキミシリーズは大好きです(≧∇≦) 「キミはトクベツ」の裕太くんのヤキモチは何度読んでも胸キュンが止まりません! こちらこそ、このような胸キュン作品を書いてくださった、たまこさんに感謝、感激です(T_T) (2018年1月13日 11時) (レス) id: ac67987a8b (このIDを非表示/違反報告)
たまこ(プロフ) - タ マ モ リ _ ピヨ マ ルさん» キミシリーズを読み返してくれてるんですね。感謝(;_;)感激です。(;_;)裕太くんのお話でキミシリーズは私もお気に入りです。 (2018年1月13日 1時) (レス) id: 0da3131f85 (このIDを非表示/違反報告)
たまこ(プロフ) - ゆうみさん» ゆうみさん、いつも温かいメッセージありがとうございます(;_;)感謝です。嬉しくて今日は更新しちゃいました。(笑)引き続き楽しんで頂けたら嬉しいです。 (2018年1月13日 1時) (レス) id: 0da3131f85 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たまこ | 作成日時:2016年2月3日 9時