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ラテ。 ページ25

玉「どーぞ。」


「…お邪魔します。」



玄関のドアを開き中へ私を誘導する。



久しぶりの裕太くんの家。


アロマの香りが鼻を掠める。


白の壁に映える観葉植物。


裕太くんのお家は緑がたくさんある。




玉「ネム太に水あげてなかった。」


「…ねむた?」


玉「ん?こいつ。

ネムの木だからネム太。

夜になると葉っぱ閉じて寝るんだよ。」




そう言って大きな観葉植物の葉を触りながら


私に教えてくれた。



「…ネム太。」


玉「可愛いでしょ?」


「ふふっ…名前付けてるんだね。

裕太くんらしい。」


玉「そう?

みんな名前付けないのかな?」





ネム太を見ながらどう裕太くんに話そうか


頭の中、ぐるぐる回ってる。


湊さんのこと話すべきなのか。


話したところで私は何を知りたいのかな。




玉「…A?」


「───え?」


玉「ラテでいい?」


「あ、うん。」


玉「……」




言ったところで私の不安は取れる?


でも言わなきゃ前に進まない。


でも、


──────怖い。




玉「最近ラテハマってて。

これ美味しいから飲んでみて。」



コトン、とテーブルに置かれたカップ。


ダイニングテーブルを挟んで座る。






「…ありがとう。」



一口飲んだ。


ほろ苦いラテが口の中に広がる。



あ……、


さっきのこと、謝らなきゃ。


あんな態度取って、裕太くん困ったよね。



「…あの、さっきはごめんね。」


玉「さっき?」


「…急に呼び出して、その、…泣いたりして。」


玉「びっくりしたけど…謝ることじゃないじゃん。」


「…うん。」


玉「……」



また一口ラテを含んだ。


連絡先が書いてある小さな紙切れは結局、


シュレッダーにかけることなく


私のパンツのポケットに入ってる。



「────、」



玉「─────A。」




先に口を開いたのは裕太くんだった。

表情。→←独占欲。



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りさ - また続編見たいです(*^-^*) (2021年4月10日 0時) (レス) id: 41dc70dfaa (このIDを非表示/違反報告)
なゆ(プロフ) - いつの日か続きが見れる日を楽しみに待ってます! (2020年1月4日 15時) (レス) id: 3cf62938b7 (このIDを非表示/違反報告)
タ マ モ リ _ ピヨ マ ル(プロフ) - たまこさん» 私もキミシリーズは大好きです(≧∇≦) 「キミはトクベツ」の裕太くんのヤキモチは何度読んでも胸キュンが止まりません! こちらこそ、このような胸キュン作品を書いてくださった、たまこさんに感謝、感激です(T_T) (2018年1月13日 11時) (レス) id: ac67987a8b (このIDを非表示/違反報告)
たまこ(プロフ) - タ マ モ リ _ ピヨ マ ルさん» キミシリーズを読み返してくれてるんですね。感謝(;_;)感激です。(;_;)裕太くんのお話でキミシリーズは私もお気に入りです。 (2018年1月13日 1時) (レス) id: 0da3131f85 (このIDを非表示/違反報告)
たまこ(プロフ) - ゆうみさん» ゆうみさん、いつも温かいメッセージありがとうございます(;_;)感謝です。嬉しくて今日は更新しちゃいました。(笑)引き続き楽しんで頂けたら嬉しいです。 (2018年1月13日 1時) (レス) id: 0da3131f85 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:たまこ | 作成日時:2016年2月3日 9時

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