甘い時間。2

取れた。 ページ9

私を乗せた裕太くんの車は


私のマンションの前を通り過ぎていった。


思わずびっくりして、声あげてしまった。


そしたら裕太くん、


もうちょっと、一緒に居たらダメかな？って


ジッと私の顔覗いて来るんだもん。





そんなの、ずるい。



そんな可愛い顔して


可愛いこと言うんだもん。




どうしよう。


きっとすごく顔真っ赤になってる。





何も言わないで黙っていたら


裕太くんの手が私の髪に伸びてきた。




え、ぇえ？！


な、なに？？///



思わず目をぎゅっと瞑ると






玉「あ、取れた」




「…へ？」






間抜けな声が出た。



…取れた？


なにが取れたの？






ゆっくり目を開けると


にっこり笑って


ほら、糸くずって手のひらに乗せて


見せてくる裕太くん。




「…あ、え、糸くず…///

あ、ありがとう。ごめんね？」






う、わ。


私、なんでこんなにドキドキしてるんだろ。





手と顔が近付いてくるから


キスされるのかと思った。






って、私、何考えてるの？///


もうやだ。


恥ずかしくて、裕太くんの顔見れない。






裕太くんはふふっと笑って


そのまま車を走らせた。

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