甘党彼氏といちご牛乳、【銀魂】

ep.76セコム発動中 ページ32

「何すんだテメェ！！」

ジュースを被った男と、ようやく肩を離して貰ったAは振り向いて彼の姿を確認した。

もう誰なのか言うまでも無いが、勿論アイツである。

「銀時…！」

銀時は空になったドリンクのコップを持ったまま明らかに不機嫌な顔で立っていた。

「何すんだって、そっちこそ人の彼女なに触ってんだ？うちはお触り禁止だコノヤロー」

銀時はそう言うとAの腕を掴んで立たせて自らの胸の中へと引き入れた。

「はぁ？なに言ってんだテメェ。その子、彼氏いねーだろ。フリーだってブログに書いてあったぞ」
「「え！？」」

どうやら男の言い分だと大学のブログにAには彼氏がいないと書いてあるらしい。それもそのはず、彼女がミスを獲ってから月日は経っているのだ。情報が古いのは当たり前である。

銀時はそれを聞くと頭をガシガシと掻いて「はぁ〜〜〜」と大きくため息を吐いた。

「んじゃアレだ。百聞は一見にしかず、だ」

そう言うと銀時はAの顎に指を掛け、

「…んっ！？」

盛大に口付けた。

「んーーんんーーー！！」

バシバシと胸を叩くが銀時は離れない。ナンパ男は唖然とした表情でそれを見ている。

「んー！、……ぷはっ」

やがて唇を離すと銀時は男を指差し、こう宣言した。

「これで分かったか？俺がAの彼氏だ」

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