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ep.67普通の理由 ページ22

銀時は手のひらでAの頭を撫でる。

「普通に見えるか?」
「いつも通りだよ。びっくりするぐらい」

少し拗ねたように呟けば銀時は困ったように笑っていた。それを見て更に頬を膨らます。

「銀時のばか」
「仕方ねーだろ」


何が「仕方ない」のよ。


そんな気持ちの込もった視線を受けて銀時は言い辛そうに視線を逸らして口を開いた。

「そりゃアレだよ、俺だって色々思い出すけど……お前に悟られないようにしてんだよ」

なのに何で追求してくんの、と目元を赤くしてぼやく銀時に対してAは呆気にとられたような顔をする。

「銀時もそうなの?」
「悪ィか」
「い、いえ……」

てっきり自分よりも経験豊富な銀時は全く慣れてしまっているのかと思っていたので嬉しさ半分、気まずさ半分という感情配分になった。

「ホラ、こういう雰囲気になっちまうだろ?」
「うっ……ご、ごめん」

申し訳なくなって小さな声で謝る。

気を遣って敢えてそうしていた、という意味でAは捉えたが実際は少し違った。


本当はカッコつけてるだけなんだけどな。
ま、言わなくても良いか。


銀時は内心でそんな事を思うと「そんな事より」と話を元に戻した。

「お前の体調不良の理由、ちゃんと調べねーとな」
「え、いいよ。わざわざするような事じゃないし。寝てれば治るし、多分」
「多分じゃダメだろ。悪化しても知らねーぞ」

そう言いながら銀時はスマホを尻ポケットから取り出した。

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設定タグ:銀魂 , 坂田銀時   
作品ジャンル:ラブコメ
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lying doll(プロフ) - 彩彌さん» ギスギスしてます笑。今までに無かったぐらちギスギスしていて楽しいです笑笑。いつもありがとうございます(^-^)/ (2016年7月1日 23時) (レス) id: 9b1d9c93d0 (このIDを非表示/違反報告)
彩彌(プロフ) - どうした夢主!?どうなる2人!?続きが楽しみデス(*´ω`*) (2016年7月1日 22時) (レス) id: 5fe99d50ec (このIDを非表示/違反報告)
lying doll(プロフ) - キャンディさん» ありがとうございます!久々に殺伐とした雰囲気の2人をお楽しみ下さい〜(^-^)/ (2016年6月30日 22時) (レス) id: 9b1d9c93d0 (このIDを非表示/違反報告)
キャンディ - 続きがめっちゃ気になって仕方ありませんw (2016年6月30日 21時) (レス) id: 4af2ad187b (このIDを非表示/違反報告)
lying doll(プロフ) - えんどー豆さん» わりとズバズバ聞くタイプな様です( ˘ω˘ ) (2016年6月26日 19時) (レス) id: 9b1d9c93d0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:lying doll | 作成日時:2016年6月11日 19時

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