ep.64一夜明け ページ19
_____…。
体と頭が重い。
妙に怠さを覚える体に寝返りを打たせればコンソメの良い匂いが鼻をかすめた。
よくよく考えてみれば瞼の裏から明かるさが垣間見えるような気もして、Aはゆっくりと目を開けた。
「………。」
別段いつも通りに天井が目に入る。視線だけ動かすと昨日着ていたはずの服がベッドの側に落ちていた。それを見てぼんやりと昨晩の記憶が蘇ってくる。
あぁ、そっか。
銀時と…
「おはよーさん」
「うひゃあっ!?」
突如掛けられた声によりAの意識は一気に現実へと引き戻される。寝室の扉に腕を組んでもたれるように立つ銀時の姿があった。
「驚き過ぎだろ」
「き、急に話しかけるから…!」
銀時は扉から背を離すとベッドの上に座り、ギシッとしなった。その際に昨晩の記憶が頭をよぎり、Aは赤くなった顔を隠すように顔を逸らした。
「気分はどーよ」
「気分?」
「ホラ、何かあるだろ。怠いとか腹痛いとか」
首を傾げながら起き上がると、
「うっ…」
ズシン、と重くて鈍い痛みが下腹部を襲う。Aはずるずると力なくベッドの中へ戻った。
「…お腹痛い」
「そらそーだ」
銀時は軽く息を吐くとポンポン、とAの頭を撫でた。気持ち良さそうに目を細めたAを見て小さく笑う。
「今日は動くの辛ェと思うから1日そうしてろ。メシ持って来るから」
そう言うと銀時はキッチンへと戻って行った。
157人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
lying doll(プロフ) - 彩彌さん» ギスギスしてます笑。今までに無かったぐらちギスギスしていて楽しいです笑笑。いつもありがとうございます(^-^)/ (2016年7月1日 23時) (レス) id: 9b1d9c93d0 (このIDを非表示/違反報告)
彩彌(プロフ) - どうした夢主!?どうなる2人!?続きが楽しみデス(*´ω`*) (2016年7月1日 22時) (レス) id: 5fe99d50ec (このIDを非表示/違反報告)
lying doll(プロフ) - キャンディさん» ありがとうございます!久々に殺伐とした雰囲気の2人をお楽しみ下さい〜(^-^)/ (2016年6月30日 22時) (レス) id: 9b1d9c93d0 (このIDを非表示/違反報告)
キャンディ - 続きがめっちゃ気になって仕方ありませんw (2016年6月30日 21時) (レス) id: 4af2ad187b (このIDを非表示/違反報告)
lying doll(プロフ) - えんどー豆さん» わりとズバズバ聞くタイプな様です( ˘ω˘ ) (2016年6月26日 19時) (レス) id: 9b1d9c93d0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:lying doll | 作成日時:2016年6月11日 19時