貴方に愛して欲しかっただけ。

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引き続き 善逸side



もしかしたらまだ近くにいるかもしれない
急いで家を出て街へ向かう道を真っ直ぐ走る


少し走ると微かに血の匂いがした。


ヒュッと喉が鳴る


もしかして鬼に襲われた…？
こんな山奥で、しかも家に近い場所に血の匂いなんて
Aしか考えられない


最悪の事態が頭を過る。


だってAは鬼殺隊員じゃない、
戦う術なんてないんだ、


善「…っ、A！！！」


あれから近辺をくまなく探したけど
Aは見つからなかった…


心にぽっかり穴が空いたような
そんなような感覚に陥る。


今まで散々Aを苦しめたのは俺なのに






Aが大切すぎた故に手も出せなかった。
大切にしたかったからだ。

それなのに、、、
それなのに、俺は


任務先で会った雪と意気投合し、
ふたりでよく会うようになって

体の関係にまでなった……


雪は甘ったるい香りを漂わせていたから
必然的に関係を持った俺にも移るわけで


家に帰った時、
すぐに風呂へ行くのは君にバレたくなかったから。


Aはきっと浮気のこと気付いていたよね。







素っ気なくしてごめん。




ほかの女のところに行ってごめん。




君を裏切ってごめん。








君を失ってはじめて事の重大さ、
どれだけ俺にとって君が大切だったか気付くような
馬鹿野郎でごめん……



どうかもう一度だけ
Aに会いたい


たとえ許して貰えなくても
きちんと謝らせてほしいんだ

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