そらる できない ページ15
そらるside
「ねぇ、そらるくん。放課後、いつもの場所で」
そう言って何事も無かったかのように帰っていく先輩
彼女はこの学校で一番の美人で、一番尻が軽い女
俺以外にも関係を持っている奴は沢山いる
俺は別にあの女のことは好きじゃないし、他に男がいたってどうだっていい
それでも、俺が関係を続けるのは、やっぱり
そ「嫉妬、してほしいんだよなぁ…」
幼馴染のAにただ嫉妬してほしいだけ
それだけのため
先輩と付き合ってるなんて言ってない
現に付き合ってないし
でもAはきっとそう思ってる
だから「そらるには私だけじゃないの?」とか
「そらるが他の人といるとこなんて見たくない!」とか
きっとそう言ってくれるんじゃないかと思ってた
だから先輩との関係が始まった時、初めてはAに取っておこうと思って待ってたのに
Aは何も言ってこなかった
ヤケになって、先輩の誘いにのって、大切に持っていた初めてを捨ててしまった
その日の夜は死ぬほど後悔した
待っていてあげられなかった自分が許せなくて
なにより、先輩なんかの誘いにのってしまった自分が一番許せなかった
ああ、もうどうでもいいやってなってズルズルとこの関係を続けてる
俺の体は汚れきって
きっとAは俺のこと、そんなに思ってくれてなかったんだって思っても、信じれなくて
今もこうやってAが嫉妬してくれることを待っている
これじゃあ俺がお姫様で、Aが王子様じゃねーか
そう考えると無性にやりきれなくなった
次の日の朝、学校に行くと友達が変なことを言ってきた
「Aが誰かと手を繋いで一緒に歩いてるところを見た」
なんて
信じてなかったけど、真実を聞くために俺はその日Aの家に久しぶりに行った
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