日常から非日常へのキッカケ ページ2
中学生の頃から勉強だけしかしてこなかったから、成績も良い方で大手企業に就職する事が出来た。
ただ、仕事はごく普通の事務業務。
だからパコソンと向き合う毎日。
そして時々お手洗いに行くと聞こえてくる井戸端会議という名の悪口大会。
普段は仲良くしてる風に見えても、それは上っ面だけなのが痛い程思い知られた
会社も学校とそういう所は似たり寄ったりな所はあるのかもしれない。
そんな風に冷めた目でしか見る事が出来なかった。
何を言われても悲しくもない。
まるで鉄の女のようだと1人で思って、思わず苦笑いを浮かべてしまう
すると
上司「 おい、向山。この書類を20階の営業課の櫻井ってヤツに届けて来てくれ」
「分かりました。」
他の部署に行くことは無いから少し緊張してしまう。
−−− 15階、営業課 −−−
「 すみません、事務の向山ですが、櫻井さんはいらっしゃいませんか？」
すると、奥の方から慌ただしくやってくる人が来た。
翔「 はーーい！あ、来た来た！ごめんね、わざわざ持って来て貰って。ありがとう」
櫻井さんは身長が高く、顔が整っている上にとても柔らかい笑みを浮かべていて、思わず見惚れてしまった。
…が、人に期待をすると痛い目を見るのは分かり切ってるからって自己暗示をかけて頭を冷やす。
「書類はこちらになりますので。では、失礼します。」
翔「 ねぇ！向山さんって下の名前、なんて言うの？ 」
「……Aといいます。」
翔「俺ね、櫻井翔っていうの。Aちゃんみたいな可愛い子が事務にいるなんて知らなかったなぁ〜」
…なんなのこの人。
今まで異性にそんな風に言われた事がないから、思わずオロオロしてしまう。
翔「Aちゃんって本当可愛いね。今度事務に遊びに行こっと、じゃ！またね」
そう言い残して嵐のような櫻井さんはデスクに戻っていった
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作者名：ちゃーりー | 作成日時：2016年6月6日 1時
