【うたプリ短編集】Lover

☆一十木音也-start- ページ14

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＿＿＿＿＿side.O*

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俺の視線の先にいるのは今も昔も変わらない、キミだよ。





A、年は俺と同じ。

同じように学校に通ってたのに、
俺達よりも先にデビューしたアイドル。

だから、先輩になる…のかな。





『音也、先に行くね』





キミがデビューする時、言われた言葉。

今でも忘れることはないよ。


ずっと、ずっと悔しかった。


一緒に学んで、一緒に歌って、
同じようにデビューすると思ってたのに、
先に行っちゃって。

TVでキラキラ輝くAを見ているしか出来なかったあの時。


ずっと、キミの背中を追っていたけれど。





「A」

「音也、おめでとう」

「やっと…Aに追いつけたかな」






ST☆RISHとしてデビューして、
何年も走ってきた。

キミに追いつけるように頑張ってきた。


漸く俺たちの、俺たちだけのライブが始まるんだ。





「とっくに私は追い越されてるよ」







ねえ、A。
今回のライブは俺たちだけの単独ライブなんだ。

俺のソロもあるんだよ。







「ねえ、A？」

「なあに」

「ライブ…来てほしい」

「チケットもう取ったよ！」

「え、本当！？」







胸の鼓動が早くなるのを感じた。


キミに見ててほしい、
1番近くで、ずっと俺だけ見てて。







「音也の勇姿を見なきゃだもん」

「俺だけ、見ててほしい」

「、っ……」

「Aの為に歌うから、俺だけ見てて」







Aにカッコイイって思ってもらえるように、
想いが伝わるように、
精一杯歌うから、目を逸らさないで。








「うん、わかった」

「絶対だよ！」










キミに『好きだ』って伝わるように。





このライブが終わったら、
全部伝えるからね。


目を逸らさず俺だけ見てて？

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