検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:3,623 hit

うまいの ページ33

ミウちゃんが訪ねてきた。
海外ロケのお土産を持って。

「トモくんのところに寄ってきたの?」

ミウちゃんはその質問に答えず

「ねぇ・・・Aさん...あたしね...新しい恋はじめたの」

ティーカップの淵を人差し指でなぞりながらそう言った。


「ミウね・・前から・・トモの他にも好きな人がいたの・・。今回のロケでその人とずっと一緒だったんだ・・・Aさんにお料理を習ったのも本当は彼に食べさせてあげたかったからなの」



私はなんて言っていいかわからず
ただ黙ってミウちゃんの話を聞いていた。

「トモくんには・・・」

「メールで伝えたよ」

「メールで・・?会わないの?」

「もし会おうって言われたら会うつもりでいたんだけど・・まだ返信ないし・・・それに・・・」

「それに?」

「私たち彼、彼女ってわけじゃなかったし・・」

「そうなの?」

「ん・・・なんとなく気が合って・・なんとなく一緒にいる・・・みたいな」

「それって彼、彼女じゃないの?」

「ん・・・ちょっと違うかな・・・」

ミウちゃんはティーカップを両手で包むようにして
そのまま口に運んだ

「それに・・・」

「それに?」

「今度の彼ね・・・うまいの」

「うまい?」

「だって・・・トモって・・・ただがむしゃらなだけなんだもん・・・」

(/ω\)。o○゚+。

なんて言葉をかけたらいいのかしら・・・

「Aさんならわかるでしょ・・・がむしゃらなだけじゃ満足できないもん」

「そうね・・・」
わからないとは言えない・・

「Aさんが教えてあげて・・・手取り足取り・・なんちゃって」

(//∇//)
そっ・・そんな事・・

「ミウね・・・今まで結構いい加減だったんだ。トモのこと彼氏だって断言しないのだって一人の人とだけ繋がっているんじゃなくて自由でいたかったからだし・・」

「でもこれからは新しい彼だけを・・・?」

「うん・・・」
ミウちゃんの顔に幸せそうな笑顔が広がった。

そんな彼女を見るのはなんとなく嬉しい。

「Aさん」

「ん?」

「これからもAさんと、こんなふうに連絡取り合う友達でいたいな・・いい?」

「もちろん」

「たまにはお料理も教えてくれる?」

「いいわよ」

「よかった」

それから彼女は2週間のあいだに起きた事をいろいろ話してくれた。

「Aさんってお姉さんみたい」

「お母さんじゃなくて?」

「うん・・お姉さん」

ミウちゃんの言葉に彼女の素直な気持ちが感じられて・・・私は嬉しかった。

兄→←【P】始動・・・



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (1 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1人がお気に入り
作品ジャンル:タレント
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Luna | 作成日時:2014年2月23日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。