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【P】ばあちゃん倒れる ページ15

iphoneに着信だ。

藍沢先生からだ。

先生からの電話は80パーセント以上の確率で悪い知らせだから
俺は少し緊張して画面をタップし電話に出た。

ばあちゃんが倒れた。
マンションのエレベーターの中で。
一緒に乗り合わせた人が助けてくれたらしい・・・
今はその人の部屋で休んでいる・・・と

俺は打ち合わせが終わったらすぐに駆けつける旨を先生に伝え電話を切った。


先生からの電話のあとばあちゃんのことが気になって仕事どころじゃなかった。

俺は打ち合わせが終わるとタクシーに飛び乗りマンションへ急いだ。

ばあちゃんを助けてくれたのは同じ階の人だった。

親切な人がいてよかった。


都会のマンション
エレベーターで誰とも乗り合わせないことだってしょっちゅうだ。

もちろん同じ階に住んでたって顔なんて知らないし
それが当たり前だよな。


俺は先生から聞いた部屋番号をもう一度確かめてからインターホンを鳴らした。



中から出てきたのは
30代後半か
40代前半か
もしくはそれ以上か・・・

女性の年齢は全くわからない。


俺の顔を見るなり驚いてた。
そりゃ驚くよな。

そんで
みんなたいてい何か媚びたような目で俺を見るんだよ。

だけどその人はそうじゃなかった。
訳わかんない事言ってたけど・・・

「こちらへどうぞ」

彼女がリビングのドアを開けてくれた時ふと彼女のフレグランスが香った。

最近どこかで出会った香りだと思った・・・

俺の頭の中の数ある情報の引き出しから
その香りの記憶を探し出すには時間がかかりそうだ・・・

と、思った次の瞬間だった・・・

キッチンカウンターのところに置いてあった
赤い革の手袋で一気に記憶が蘇った

「あ!あなたは!!」

ちょっと声がデカすぎた。


彼女がシーっと人差し指を唇に当てて

「おばあちゃま寝てるから」

と静かに和室のドアを開けた。

俺はそっと寝ているばあちゃんのそばへ行き顔を覗き込んだ。
ばあちゃんは穏やかな顔でぐっすりと眠っていた。

「もしよろしかったら今夜はこのままうちにお泊り差し上げられればと思うのだけど」

女性は和室のドアを閉めながら囁くように言った。

「でもご迷惑なんじゃ・・・」

「うちなら大丈夫、私一人だから」

彼女の言葉に甘えてその夜はばあちゃんを泊めてもらうことにした。

【P】あなたの名前教えてもらえますか?→←お迎えは・・・



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Luna - 実はリリーさんの事結構観察してますのん(笑) (2014年2月11日 1時) (レス) id: 9794dabceb (このIDを非表示/違反報告)
ひでみん(プロフ) - りりーさん、中々いい事言うわ(笑) (2014年2月8日 1時) (レス) id: 5e098d8614 (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - ともさん» ともちゃん♪感想ありがとう!! (2014年1月30日 21時) (レス) id: 9794dabceb (このIDを非表示/違反報告)
とも - 設定がいいわあ!次が楽しみー (2014年1月29日 19時) (レス) id: 4f5cef5ee4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Luna | 作成日時:2014年1月13日 22時

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