82＊埋め合わせる ページ38
Aはラピスと見つめあうなかで、腕に抱える黒い箱にわずかに視線を流す
フ「ふっ、これはまた大きな贈り物をもらってしまったものだ」
ラピスの『異質』の副産物である『体質』の1つ
その存在に実に強い興味を示していたAにとっては願ってもない贈り物であったが、すこしもらいすぎてしまったな、と思う節もあった
そんな思考が小さな笑みとなって漏れ、その表情のまま、箱を持っていない方の手でラピスの頭を撫でる
フ「もらいすぎてしまった分は、これを研究した中でわかったことについての報告で埋め合わせる、研究のなかで貴様の体質について何か新たにわかることもあるかもしれんからな」
もらいすぎたと思う分まで何らかの形で返そうとするのは実にAらしい考え方だった
だが、そのなかでラピスについて新たにわかったことがあり、それを報告してもらえるのはヴァリアーにとってはまさに願ったりかなったりだった
フ「なんにせよ感謝する、貴様の心遣いと願いはしかと受け取った」
立ち上がり、凛と背筋を伸ばす
すこし離れていろ、というと、ベルがラピスとマーモンを抱えてAから離れ、そこでいったん絨毯におろした
それぞれが悠然と立つAを見つめ、彼女もまた、ヴァリアーの者達を視界全体で捕える
フ「この3日間、世話になった、あちらとはまた少し違った貴様らと関われたのはなかなか面白かったよ」
べ「ま、こっちもこっちで魔術師なんていう面白い奴に会えて、結構楽しかったぜ」
ス「それと、歪とかいうのが来た時には助けてもらったからなぁ、あの時のことは感謝するぜ」
長かったように感じたこの3日間
ヴァリアーは魔術師という今までに出会ったことのない存在に出会い、Aはラピスという同じ異質な存在に出会った
Aが実験で作った小さな空間の歪みから生まれた不思議で、奇妙な邂逅
それは双方にとって実に有意義な出会いだったのではないかと思われる
なにより、ラピスにとっては初めて自分以外の異質な存在に出会うことができた
それが、どれだけ彼女にとって心躍るもので喜びにあふれたものだっただろうか
そして、Aにとっても、ラピスとの出会いは少なからず己のペースを乱されることが多々あったものではあったが、人間とは異なり、魔術師に少なからず近い存在に出会えたことは大きな発見であったに違いなかったのだった
―――
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lotus(プロフ) - シャーロットさん» 初めまして、コメントありがとうございます。夢主の誕生日は本編に記されています。現在移行中ですが、よかったら移行先でご確認ください。 (2021年5月13日 9時) (
レス) id: be7ef42783 (このIDを非表示/違反報告)
シャーロット - はじめまして、シャーロットと言います。lotusさんの大ファンです。夢主が大好きです。それで夢主の誕生日を忘れてしまって、ずっと引っ掛かっています。どうか教えていただけないでしょうか？ (2021年5月13日 7時) (レス) id: bcfd491066 (このIDを非表示/違反報告)
lotus(プロフ) - みりんこさん» ありがとうございます！！翼さんと相談してみますねｗ (2015年7月26日 19時) (レス) id: 63950fc00b (このIDを非表示/違反報告)
みりんこ(プロフ) - 御二人ともの表現力の豊かさに感動を抑えきれません！とても楽しく読まさせていただきました。図々しいかもしれませんが、またクロスオーバー見たいです！|ω')ﾁﾗｯ (2015年7月26日 19時) (レス) id: d49fca3cd2 (このIDを非表示/違反報告)
lotus(プロフ) - ポケニャンさん» ありがとうございます！続編は翼さんと相談しながらですねｗ (2015年7月21日 1時) (レス) id: 63950fc00b (このIDを非表示/違反報告)
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