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少女とポートマフィア8 ページ13

「申し訳ございません」



それは、正しい日本語であり正しい敬語の筈だ。

私はゴミ箱育ちだが、強さの為に
様々な知識を師匠から得たのだから間違いない____

というのに、この男、太宰は
不満そうに詰まらなそうに私を凝視する。



『.........正しく敬語を使用した筈ですが』



何が不満なんだ、と太宰に目で訴える。



「いや、君の言葉遣いは正しいよ。
出会った時の乱雑さが嘘のように、
正しい日本語、敬語を使えているよ」



...この男は、一々言葉の節々に嫌味や
皮肉を入れないと死 んでしまう病気にでも
かかっているのだろうか。

そうでないなくとも今すぐにビョウインに
行った方がいいだろう。


頭の。



「何か失礼な事を考えなかったかい?」


『そんなことはありません』



おまけに勘も鋭いのか、何て面倒臭i...厄介な男なんだ。



「...まあ良いけど。

私が云いたいのは正しい敬語かどうかじゃなくて
君の反応が詰まらないって事だよ」







『は?』



あ"?何云ってんだと云いそうなところを
思い直しては?に替えた私は称賛に値すると思う。

理不尽極まりないとは正にこの事だろう。

朝から勝手に部屋に入って嫌味を溢した挙げ句、
その言い草とはあんまりではないか。



『.....私の反応は無関係でしょう。
失礼な行為をしたのでないならそ』


「私が詰まらないから却下」



即答だった。
コンマ何秒にもならないくらいの即答だった。


何なんだ、この男は...

私は道化でもなければ芸人でもない。
何が悲しくて朝からこんな男の為に
反応をとらなくてはいけないと云うのだ。


額にうっすらと青筋が浮かんだ時、
部屋のドアが開いた。



「___ったく、鍵が開いてるから
嫌な予感がしたが...
何新入り虐めてんだ、青鯖」


『......中原さん』



救世主(中原さん)が現れた。



「心外だね、私はただ新入りを指導していただけだよ。

そうだろう?」


『...........................................はい。』


驚愕(びっくり)する程間空いてんぞ

絶対虐めてただろ」



心外だなあ、とぼやく太宰には
悪びれる気持ちの欠片も見当たらない。



「大体、子供とは云え男が女の部屋に
勝手に入ってる時点でアウトなんだよ」


「はあ?何云ってんの中也。
私がこんなチンチクリンに手を出すとでも?
森さんじゃあるまいし、そこまで飢えてないから。

___はっ!その思考に至るってことはまさか中也...」


「違うからな」

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作者名:al作者 | 作成日時:2018年12月15日 15時

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