【HQ】マドンナに狂愛されてる件【稲荷崎】

36話目 ページ38

【治 side】


あっかんｗｗｗ。面白すぎて呼吸困難なるｗｗｗ。

俺が机に突っ伏して、爆笑しとったら、角名が暁に名前で呼んでええっちゅーとった。

　

「名前で呼んでいいの？」

「うん、俺も遮那って呼ぶ」

　

は！？角名のヤツ抜け駆けやん！？！？←

なにマッハで距離詰めとるん！？！？！？

俺が心の中でそう思うとると、暁が口を開いた。

　

「わかった、リンリン」←

「だｗかｗらｗ、なんで可愛さを求めてるのｗｗｗ」

「可愛さもなんだけど、あだ名って良くない？」

「良くないわけじゃないけど、普通に呼んでほしいなー」

「えぇ……わかったよ、結、倫太郎」

　

暁は渋々といった感じやったけど、2人のことを名前で呼んだ。

……ズルい。……俺も遮那って呼びたい。

ほんで、仲良おなりたい。

　

俺は机に突っ伏したまま、顔を遮那の方に向けて、彼女の袖を引っ張った。

　

「宮君？どーしたの？？」

「俺も」

「ん？」

「俺も、名前呼んでほしい」

　

遮那はきょとんとした雰囲気をさせた後、軽く笑いながら話始めた。

　

「んふふ、宮治君？」

「なんでフルネームやねん…」

「んー……宮侑さんが居るから？」

「……ツムが居るで名前だけでええ」

「じゃぁ、治君？」

　

……なんで俺だけ『君』付けやねん。なんで呼び捨てじゃないねん。

仲良おしたいと思うとんのは、俺だけなん？

　

銀やって、角名やって、名前を呼び捨てしとんのに、俺だけ仲間外れなん？

俺の何があかんのや？？

自分でもわかるほど、俺の顔は眉間に皺を寄せとって不機嫌そうやと思う。

　

色んな考えが頭をグルグルしとったけど、俺は無意識に言葉を発しとった。

　

「……遮那」

「！」

　

俺が机に突っ伏したまま、いかにも不機嫌だぞとアピールしながら彼女の名前を呼んだら、

ちょっとビックリした雰囲気でピクッと反応しとった。

……なんやねん、俺かて名前を呼んでもええやろ。

　

ムスーッとしとったら、いきなり彼女が笑いながら話し掛けてきた。

　

「ふっ、んふふ、ごめんね、治」

「っ」

　

俺は名前を呼んでもらえて嬉しかったんと、ビックリしたので、ちょっと固まってもーた。

　

……しゃーないから、今回は許したるわ。

　

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